“まつまつまつまつまつけん~♪”の曲にのって、天守閣に扮した松平健が登場する、愛知県の観光PR動画が話題を集めている。連日ワイドショーで取り上げられ、大手検索サイトの検索率も急上昇。マツケンサンバのように一度聴いたら忘れられないフレーズが印象的なこの動画、じつは愛知県が発行するプレミアム付宿泊券・観光券のPRが目的なのだ。豊橋市出身の松平健を起用した、愛知県の狙いとは?

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モノスゴ愛知でマツケン(待つ県)

[写真]松平健と観光地の対比が面白い愛知県のポスター

 堅実で派手なことを嫌い、あまり本音を語らない人が多いとも言われる愛知県。製造品出荷額が37年連続で全国一位(平成25年工業統計調査)の“ものづくり王国”であり、肥沃な大地を生かした農業も盛ん。そんな“観光に頼らなくても困らない”土地柄が、県民性に影響しているのかもしれない。

 近年、政府が「観光立国」の実現をめざし、国内の需要喚起とともに海外旅行客への魅力訴求に力を入れているなか、各都道府県も観光の掘り起こしが課題に。「うどん県」としてPRに努める香川県、奥田民生を起用したガイドブックが話題を集めた広島県もその一例だ。

 では愛知県はどうかといえば、工業や農業が盛んな一方で、「愛知県を観光地として認識している人は少ない」(愛知県振興部観光局 観光振興課・渡辺さん)。しかし県内には、魅力的な観光スポットや歴史的建造物、伝統を受け継ぐ祭りがたくさん。周りの自治体が観光PRに努めるなか、愛知県がプレミアム付宿泊券・観光券の発行にともない、ついに本気になった形だ。その名も「モノスゴ愛知でマツケン(待つ県)」。

起用の理由は時代劇で見た本物感!?

 動画では、フグや紅葉、桜、手筒花火など、さまざまな愛知県の観光スポットに扮したマツケンを見ることができるが、もっともインパクトがあるのは「犬山城」に扮した姿だろう。頭の上にかぶっているのは、ただの被り物ではなく、「髪の毛で制作した天守閣」。資生堂トップヘア&メーキャップアーティストの計良宏文氏が担当し、発泡スチロールで作った土台の上に髪の毛を貼り付けて制作している。

 愛知県の渡辺さんに、松平健起用の理由を聞くと「もちろん、地元愛知県の豊橋市出身ということもあります。でも、それだけではなくて、暴れん坊将軍をはじめ、数々の時代劇でお見せいただいた、その本物感。と同時に、マツケンサンバ等の大ヒットでお茶の間を沸かせたユーモアセンス。その両軸が、松平さんの最大の魅力です。愛知県の魅力的な観光スポットと、松平さんが持つ上質なユーモアのセンスが結実し、うまくPRできたのでは、と思っています」とのこと。松平本人も「愛知県出身で著名な方はたくさんいるのに、私を選んでいただいたので、精一杯PRしたい」とノリノリで撮影に臨んだそうだ。

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