「装着感を無くす」 開発に1年 デザインなど親しみやすさも追求

腰ベルトや脚に取り付けた歩行支援機「aLQ」(愛知県犬山市で)

 改良で苦心した点について、開発メンバーの1人、森悠子さんは「いかに装着感を無くして、緩やかにアシストするようにしたところ」と振り返る。

 障害者用のアクシブは、脳卒中患者の歩行リハビリなどの用途などで使われるため、専門知識がある販売員が使う人に合わせ、オーダーメードで仕上げていた。一方アルクは健常者向け。誰もが簡単に装着できるのはもちろん、機械に脚を動かされているという違和感を無くし、自然に歩けるようにする必要があった。ももにバンドがあたる感覚や体形は個人差があるため、もものバンドはゆったり装着できるようにし、アルミパイプも長さ調整可能にした。

 さらにデザインも工夫。従来、機械もののデザインは四角など角張った形にすることが多かったが、「親しみやすくしたい」と、ユニットは丸みのある形にして、色も落ち着いた青色を基調とした。

「装着しているのだけど、主張しすぎずに。でも、アルクそのもののアピールもしたいから、微調整用のネジ部分はピンクにした」と、支援機自体の細部や、箱の見た目にもこだわった。試作機を何度も作りテストし、発売までに1年を費やした。価格は両脚1セット4万6000円(税別)と、購入検討がしやすい価格帯に抑えた。

今後全国販売へ 「多くの人の歩行をアシスト」自社の強み社会に生かす

aLQの動きを説明する図(今仙電機製作所提供)

 7月末現在、東京や大阪、名古屋の百貨店や、同社の地元の交流プラザのみで販売。発売から2カ月で600セットが売れた。全国展開を進め、本年度は計6400セットの販売を目指す。

 自動車用シート機構などを手がける同社は、樹脂成形やシート用ばねのノウハウを詰め込んだアルクで、同社の強みを広くアピールする狙いもある。森さんは「高齢化社会の現代に、会社の技術を生かして、多くの人の歩行をアシストできればうれしい」と期待を込めた。

(斉藤理/MOTIVA)

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