OS☆U、センターにいるのが清里千聖(撮影:志和浩司)

 名古屋・大須を拠点に全国に元気を発信中のアイドルグループ・OS☆U(オー・エス・ユー)のキャプテン、清里千聖が11日にZepp Nagoyaで卒業コンサートを開いた。会場は1000人のファンでほぼ満員。一人の女の子が約7年間に渡るアイドル生活にピリオドを打ち、女性として巣立って行く。そこには、どんな意味があるのだろうか。

【写真特集】名古屋・大須のアイドルグループOS☆Uの清里千聖が卒業

芸能が地域を活性化させていることを実感させてくれたOS☆Uのステージ

清里千聖(撮影:志和浩司)

 OS☆Uは2010年8月に結成され、地域密着型の活動で愛知県公認のグループとして発展。15年にはメジャーデビューも果たした。筆者がOS☆Uと出会ったのは結成約1年後の11年初夏。当時編集長を務めた芸能メディアの協業社がOS☆Uのオーナーと親しく、取材を頼まれたのだ。

 しかし、なぜ出張までしてご当地グループを取り上げなければいけないのか、気が進まなかった。そこでまず、名古屋のSKE48取材に記者を派遣した際、ついでにOS☆Uの様子も見てくるよう指示した。一本だけ記事を作ってしらばっくれていると、今度は会社の方針としてOS☆Uを取り上げることにしたいので、一度でいいから自ら取材に行って欲しいと業務命令に近い形で話がきた。

 仕方なく7月末の暑い盛りに行くと、本当に生き生きとした彼女たちとファンの皆さん、地元の皆さんが織り成している、いい意味で濃い関係性を目の当たりにして、すっかり考え方が変わった。まさに芸能が地域を活性化させている。それは芸能やアイドルというジャンルが持つ可能性が、人々の日常生活を舞台に最大限活かされている。報じる意味の大きさを感じるようになった。

ご当地アイドルは少女たちの夢を叶え、地域活性化にも貢献

清里千聖(撮影:志和浩司)

 アイドルにあこがれる子は全国どこにでもいる。以前は、10代では学校のことなども考えるとおいそれとデビューに向けてのチャレンジに乗り出せず、テレビの中で繰り広げられるあこがれの世界を、指をくわえて見ているしかなかった。しかし、ご当地アイドルなら地元で活動でき、親の賛同も得やすい。清里の場合、母親が若かりし頃アイドルまたは芸人を目指したことがあるほど芸能通であることもデビューを後押しする要素だったが、それにプラスして、やはり地元でそのまま活動できるという環境面も大きかったという。

 さらに、ご当地グループの多くは「地域活性化」を謳い、作曲家や衣装、ヘアメイクなど外部スタッフに至るまで地元出身者でまかなうケースも少なくない。こういった形態が地元の商工会議所や商店街などの「町おこし」にフィットするのだ。地域貢献をアピールしつつ固定ファンを獲得でき、イベント等の主催者側はメジャーなタレントと比べ低予算でタレントを呼ぶことができる。こうした活動は地元を大いに盛り上げ、大きな経済効果をもたらす可能性がある。OS☆Uも、大須商店街の中にある広場などで無料の路上ライブをしたり、一部テナントのキャンペーンに協力するなどし、同商店街だけでも億単位の経済効果をあげていると言われていた。

 そのときすでに清里は、グループのキャプテンだった。ちょうど8月には初の東京遠征もあった。お笑いコンビのサンドウィッチマンが各地をめぐる「ご当地アイドル発掘団」(TOKYO MX)という番組に出演したことから、東京で開催されたイベントに出演したのだ。以後、つんく♂の「つんつべ♂」(TOKYO MX)に出演したり、ホリプロ主催の全国ご当地アイドルNo.1決定戦「U.M.U AWARD」に出場するなど、東京に顔を出す機会も増えた。そして13年12月1日に開催された「NHKオンデマンド全国『あまちゃん』マップ全国ご当地アイドルランキングバトル」で優勝、14年度のNHKオンデマンド公式イメージキャラクターに任命された辺りから大きな転機を迎え、より地域密着型の活動を重視しながらも全国に元気を発信して行くという部分でも発展を遂げて行った。それにともない、取材するメディアもどんどん増えていった。

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