動物園や野球団、飲食店など企業とのコラボ商品も多彩

愛知県西三河地方のご当地即席めん「キリンラーメン」が、“大人の事情”で商品名を変更することになり、新名称を5月から6月にかけて公募しました。集まったのは、実に10,753通。メーカーの小笠原製粉は「1,000通集まったら成功」と考えていたため、予想以上の大反響に驚いています。

多くの応募を受けて、同社は3つの候補を選定。最終決定には「お客様に関わってほしい」と選挙方式にし、インターネットと、本社のある碧南市のイベント会場で投票を受け付けます。

公募を経て“新キリンラーメン”が誕生するまでの様子と今後の展開について同社を取材し、2回にわたってお伝えします。

ご当地ラーメンに、全国から応援メッセージ

山のように積み重ねられた応募フォームのプリント紙や応募ハガキなど

愛知県の西三河、東三河、知多半島といった地域で“ソウルフード”として親しまれている「キリンラーメン」。昭和レトロなパッケージと、素朴でどこか懐かしい味わいが特徴のご当地即席めんです。

発売から53年目の今年、商品名の変更を発表し、キ・リ・ンという文字列を使わない新名称を、5月28日から6月17日の期間に公募しました。集まったのは、愛知県と東京都を中心に、北海道から沖縄県まで、遠くはアメリカからの10,753通です。

キリンラーメンは、小笠原製粉のオンラインショップでも購入できますが、愛知県外では量販店での取り扱いは少なく、雑貨店や土産物店など、限られた場所でしか購入できません。こうした状況で全国各地から応募があり、関心の高さをうかがわせます。

「以前、キリンラーメンのキャラクターのネーミングを募ったときはわずか20通ほどだったので、今回は1,000通あれば成功だと思っていました。結果は予想以上。単に数が多いというだけでなく、どれも深く考えてくれていて。そうか、なるほど、と思いながら一つひとつ拝見しました」と専務の小笠原充勇さんは話します。

名称に加え、メッセージを添えた人も多数いて、「すごくショックだが、どうしても変えなくてはいけないのなら応援する」「名前が変わっても愛用する」という旨の励ましの言葉が寄せられました。

「当社では、名称変更の事情を一切話していないにも関わらず、本当に多くの応援メッセージをいただきました。現在、商品を扱っている店舗などにも影響を与えるので懸念していましたが、取引先や関係者からネガティブな意見がないことにも驚きました。あらためてキリンラーメンに多くの方々が愛着を持ってくれているのだと感じました」