超党派議員でつくる「国際観光産業振興議員連盟(IR議連)」の細田博之会長(自民党)が、15日に開会予定の臨時国会で、カジノ解禁法案の提出を目指す意向だとの報道がありました。日本では現在、ギャンブルとしてのカジノは刑法で禁じられているため、カジノ解禁に対して推進の立場と慎重な立場、さまざまな意見があります。カジノ解禁に否定的な考えである、共産党の大門実紀史参院議員は「ギャンブル依存症に苦しむ人を増やすことにつながる」と、カジノ解禁を懸念します。

なぜ刑法が禁じているか

カジノ解禁の問題は「リアリティーを持って見るべき」と語る大門実紀史参院議員

 大門議員は、ギャンブル依存症などによる多重債務問題に取り組んできた経験から、カジノ解禁に対して警鐘を鳴らしています。今年5月の国会質問では、先にカジノが解禁された韓国の事例を紹介し、「韓国では、カジノ周辺でマフィアや売春行為、ヤミ金がはびこり、多重債務者の増加が報告されている」などとリスクを指摘しています。

――――なぜカジノ解禁に反対なのでしょうか?
 そもそもカジノ解禁のメリットとデメリットとか、マスコミの問題の立て方がおかしい。なぜ刑法で賭博が禁じられているかを考えるべきです。ギャンブルは、犯罪を誘発したり、暴力団との関係だったり、人々の生活を破壊したりする恐れがあります。そういうものだから、長い歴史を経て禁止にしてきたわけです。それをなぜ、わざわざ解禁する必要があるのでしょうか。

 この問題は、メリットとか経済効果とか、そういう見方ではなく、もっと「リアリティ(現実味)」を持って見るべきです。

リアリティを持って見る

――――「リアリティ」とは具体的にどういうことでしょうか?
 僕はずっとサラ金問題に取り組んできました。サラ金被害とは、つまり「多重債務」の問題です。もちろんすべての人が多重債務に落ち込んでいくわけではありませんが。

 多重債務に落ち込む原因として、一番多いのが「生活困窮」。そして、次に多い理由が「ギャンブル依存症」だといわれていて、これは全体の約2割を占めます。依存症の原因は主にパチンコです。パチンコは今の日本の法的にはギャンブルではありませんが、一晩で10万円負ける、など射幸性が強いのが問題です。

 そして、そのパチンコメーカー、ゲーム機器メーカーが、次に狙っているのがカジノだといいます。もしカジノが解禁されたら、多重債務どころの話ではありません。一晩二晩で工場を失う、なんてことも起こりかねない。とてもひどいギャンブル被害が起こる恐れがあります。僕は、多重債務で苦しむ人を実際にたくさん見てきました。だからカジノは解禁するべきではないのです。

 共産党だから「青少年向けの環境悪化」などの理由で反対なんでしょ、と言われることもありますが、単純な二元論で反対しているわけではありません。