秘密保護法案が浮上した背景は

 特定秘密保護法案が論議に上るようになった原因の一つは、2010年に尖閣諸島沖で中国籍の漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件でした。このとき海上保安庁の職員が、衝突の瞬間を撮影した映像をインターネットの動画共有サイトに流出させたのです。結局この職員は起訴猶予処分となり、罪には問われませんでした。

 また、2013年1月にアルジェリアで発生し、日本人10人が犠牲となった人質事件も、法案成立の背景にあるといわれています。事件当時、菅義偉官房長官は「情報が錯そうしており、確たる情報がない」と述べていました。その後の与党検証チームの報告書によると、日本には重要な情報を守る法整備が不十分なため、他国の政府が持つ情報を日本に提供してもらえない場合があることが指摘されたのです。

 このような背景を受け、国の秘密情報の漏えいが簡単に行われないために制定されようとしているのが特定秘密保護法なのです。