13日、日本プロ野球選手会が、新ポスティング制度を受け入れることを決めた。選手会の松原徹事務局長によれば「苦渋の決断」だったそうだが、その頃、オーナー会議が行なわれている米フロリダ州オーランドの会場では、大リーグ機構最高執行責任者のロブ・マンフレッド氏が「遅すぎる。もう、受け入れられない」と、現時点での案を撤回・修正することを示唆した。

■MLB側「条件が飲めないなら制度をなくす」

 日本の選手会が、最高額を提示したチームのみが交渉権を獲得すること(前制度と変わらず)、日本の球団に支払われる落札額は、最高入札額と2番目の中間とする、という基本条項に渋々合意したものの、交渉がスタートラインに戻る可能性が出てきた。大リーグ側が狙うのは、日本の球団に払うポスティング・フィーのさらなる引き下げか。その先にあるのは、制度そのものの撤廃。日本側が「不平等条約だ!」と騒いだところで、大リーグ側にその声は届かない。

 現地時間の14日に終了したGM/オーナー会議では、ポスティング制度のあり方について、記者とGM、オーナー、日本人記者と米国人記者の間で様々な議論が交わされたが、一番肌で感じたのは「我々の条件が飲めないのなら、制度をなくしてもいいんですよ」という大リーグ側の強気な姿勢だった。

■多額の費用が必要な入札制度は不平等

  ポスティング制度は、「必要悪」という点で、日米一致している。だが、大リーグの各チームは、場合によっては50億円、60億円にまで跳ね上がるポスティング・フィーを理不尽と感じている。米側にしてみれば、「不平等と言いたいのは、こっちだ」ということになる。

 あるGMに聞いた。

――ポスティング制度は、必要か?
これに対し、返事はなかった。警戒している。

――日本の選手が海外移籍を認められるのは9年後。待てるか?
質問を変えると、こんな答えが返ってきた。
「それでも、構わないよ」
「50、60億っていったら、そうとうなお金だ」