[図表] 中間貯蔵施設のイメージ図(環境省の資料を基にTHE PAGE作成)

 政府は福島第1原発の除染作業で発生した廃棄物を保管するための中間貯蔵施設を建設するため、原発周辺の土地の国有化を進めることになりました。これで中間貯蔵施設の建設がようやく動き出すわけですが、一方で、この場所が事実上の最終処分場になってしまうのではないかとの懸念も出ています。

 現在、福島県内では原発事故に伴う汚染を除去する、いわゆる「除染」作業が行われています。しかし除染作業を行うと、放射能に汚染された大量の土、草木、枝、泥などが発生するため、これらをどこに保管するのかが大きな課題となっています。廃棄物の量は2800万立方メートルに達すると試算されており、この量は東京ドームの容積の約23倍にもなります。今のところこれらの廃棄物は仮置場に積み上がっている状態であり、早急な対策が必要な状況です。

面積は東京ドーム300個分か

 政府は、これらの廃棄物を最終的にどこに処分するのか決めていませんが、とりあえず福島県内で中間貯蔵施設を作り、そこに貯蔵して管理しようということになっているわけです。実際に廃棄物を貯蔵するとなると、東京ドームのように廃棄物をうず高く積み上げることは出来ませんから、面積でいくと東京ドームの300個分程度の敷地が必要といわれています。今回の土地の国有化はこのスペースを確保するためのものとなります。

 ちなみにここで想定している廃棄物は、原発事故の除染作業に伴って出てきたものを対象としており、いわゆる原子力発電所から出てくる「核のゴミ」とは別のものです。

 中間貯蔵施設は放射能汚染のレベルで主に3種類に区分されています。このうち、放射能が1キログラムあたり「8000ベクレル以下」のものと「8000ベクレル超、10万ベクレル以下」のものについては基本的に土に埋めて貯蔵を行います。

一方「10万ベクレル以上」の汚染レベルが高いものについては、ドラム缶などに詰めた上で、コンクリートで作られた建物の内部で保管されることになります。「8000ベクレル超、10万ベクレル以下」のものについても、遮水シートなど、地下水への漏出を防ぐ一定の仕組みが設けられます。

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