タレントのみのもんたさんの次男が日本テレビにコネ入社させたと発言したことで、コネ入社に対する議論が活発になっています。

学歴社会で転職市場が未成熟

 みのさんの発言に対して日本テレビは真っ向から反論しており、実力での入社であることを強調しています。しかしマスコミ業界にコネ入社が多いことは誰でも知っている事実であり、日本テレビ側の主張はあまり信じられていないようです。またマスコミに限らず、どこの会社にも一定のコネ入社の枠が存在することは多くの人が認めているところでしょう。

 日本ではコネ入社に対して批判的な声が多く聞かれます。またお隣の韓国でもコネ入社に対しては世間から激しいバッシングが寄せられています。両国に共通しているのは、徹底した学歴社会であるという点です。日本ではいわゆる一流企業に入社できた人とそうでない人の間には、生涯年収などで圧倒的な差が付きます(韓国はさらに激しいといわれています)。

 また転職市場が十分に整備されていないことから、最初に入った会社で人生のほとんどが決まってしまうという面が多分にあります。こうなってくると一流企業の社員であることは一種の特権となってしまいますから、それが学校の成績ではなく、コネで入社できたとなると、多くの人の反感を買うことになるわけです。

米国ではコネも実力のうち

 一方、海外ではコネ入社があまり問題視されない国もあります。例えば米国では、日本のような新卒一括採用という文化がありません。学校を卒業すると、それぞれがツテをたどって紹介を受け、面接を受けて会社に入社していきます。父親の紹介で会社に入ることはそれほど恥ずかしいこととは認識されていません。

 転職についても同様で、自分の上司が転職したのでそのまま付いて行くというパターンや、同業者の仲間に誘われるというパターンが多く、ある意味で多くの採用がコネで成立しています。米国ではコネを作ることも本人の実力と見なされており、人脈作りのためにパーティへの参加に必死になる米国人も少なくないのです。

 先日、筆者が搭乗した飛行機では、見知らぬ米国人ビジネスマン同士が仲良くなり、お互いに採用候補者を紹介していました。いわゆる一流企業に入っても業績を上げられなければすぐクビになってしまいますから、一流企業の社員であることは特権になりません。このあたりもコネに寛容な理由のひとつといってよいでしょう。中国でもコネを使うのは当たり前と認識されており、地縁血縁者などの紹介が非常にモノを言う社会です。