大手商社や銀行、損保などの2013年度中間決算の発表では、「今期の連結経常利益がリーマン・ショック前の水準を超える企業は、全体の5割を超える見通しだ」という報道がありました。ここで気になるのが、こういった決算に関するニュースでよく耳にする「○○利益」というキーワード。「営業利益」や「経常利益」、「当期純利益(最終利益)」とありますが、それぞれどんな違いがあるのでしょうか?

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「利益」は何を差し引くかによって異なる

 企業活動を行う上で、会社にはさまざまなお金が出入りします。会社の経営状態の実態は1つの指標では表せないため、利益には複数の種類があり、それぞれが意味することも異なります。以下、3つの利益について解説してみましょう。

■営業利益
売上高からコスト(人件費や材料費、広告宣伝費など)を差し引いたもの。本業で稼いだ利益を表す。売上高が良くても、経費がかさむと営業利益は少なくなる。

■経常利益
営業利益に受取利息などの営業外収益を足し、銀行に支払う借入利息などの営業外費用を差し引いたもの。会社の事業全体の利益を表す。本業が順調でも、借入金の返済や利息負担が多いと少なくなる。

■当期純利益(最終利益)
経常利益に、本業とは関係のない土地の売買などで発生した特別利益特別損失を足したり引いたりし、そこからさらに税金を差し引いたもの。臨時の損益を含めた最終的に会社に残るお金を表す。

業績の良し悪しは、どの「利益」でわかる?

 会社の業績を見る上で、特に注目したいのが「経常利益」です。「経常」という言葉が表すように、経常利益は会社活動の総決算。営業利益は本業の業績のみに左右されますが、経常利益は会社の資産運用や借金など、事業全体にかかわる数字だからです。会社の収益性を把握する判断材料として、金融機関や取引先が最も重視しているポイントといっても過言ではありません。

 例えば、経常利益が赤字なのに、当期純利益が黒字となるケース。これは、事業は不調だったものの、それ以外の臨時収益で黒字となった状態です。つまり、最終的には黒字となったものの、それはたまたま臨時収益があったおかげで、経常利益がマイナス=会社の経営は危険信号が灯っているということになります。逆に見れば、最終利益が赤字でも経常利益が黒字であれば、今後その企業の業績が回復する可能性を秘めているわけです。