[図表]日経平均株価、2013年は1年間で1.5倍に上昇したが (c)Yahoo Japan Corporation

 2013年の株式市場はアベノミクス相場で多いに盛り上がり、日経平均株価は1年間で1.5倍に上昇しました。市場では強気の見方が拡がってきており、今年は1万8000円まで上昇するとの声も聞かれます。楽観的な見通しに落とし穴はないのでしょうか?

継続的な経済の拡大は難しい

 2013年の実質GDP成長率は2.6%になる見通しで2012年(0.7%)と比較すると大幅な上昇となりました。企業収益も拡大しており、一部の企業では賃上げの動きも見られます。製造業は為替の影響を大きく受けますが、基本的には円安傾向が続くことが予想されており、企業業績にはプラスの要因といえるでしょう。

 しかし、昨年に比べると、今年と来年はそれほどよい状況とはいえません。消費税の増税が控えていることと、財政赤字の問題から、大規模公共事業を続けることが困難になっていることの二つが主な要因です。日本政府は2020年に基礎的財政収支を黒字化することを公約に掲げています。政府はこの公約を達成するため、2014年度の予算は2013年度に比べかなり緊縮的な内容でとりまとめを行いました。

 現在の日本経済は公共事業への依存度が高いことから、2014年の実質GDP成長率は1.4%に、2015年には1.0%に落ち込むことが予想されています。公共事業の拡大、日銀による追加緩和の実施、あるいは画期的な成長戦略の実現など、何らかの政策転換がないと、継続的な経済の拡大は難しい状況なのです。

最大の懸念は「円相場」

 しかしながら、もっとも懸念されているのは、これまで株高を牽引してきた為替の動向です。為替は基本的に円安ドル高に向かっています。米国経済は順調に回復してきており、金利も穏やかに上昇しています。一方、日本は実質金利が低下するとともに、貿易赤字が拡大しており、今後もドル高円安が進みやすい状況が続きます。

 ただ、どんなに環境が整っていても、一本調子で為替市場が動き続けることはほとんどありません。仮に全体的な方向性は円安であっても、どこかで一度円高に戻す可能性は少なくないのです。