2015年4月1日から軽自動車税が引き上げられることが決定された2014年度の与党税制大綱。今回の税制改正の焦点は「消費税率引き上げの前後における駆け込み需要及び反動減の緩和」でした。車体課税の見直しはそのなかでも、「税制抜本改革の着実な実施」という項目のトップにあがっています。

[図表]現行のクルマ関連税は9種類

取得税廃止後に新税が誕生する?

[図表]2014年度与党税制大綱で示された自動車関連税の変更部分

 車体課税の大きな変更点は自動車取得税の消費税増税に伴う引き下げと廃止。そして軽自動車税の引き上げでした。自動車取得税は消費税率8%への引き上げ時において5%から3%に引き下げ、10%への引き上げ時には廃止することになります。

 軽自動車税は、現行では7200円だった乗用自動車の税金が1万800円に引き上げられます。ほかにも乗用営業用 が5500円→6900円、貨物自動車が4000円→5000円、貨物営業用 が3000円→3800円と、それぞれ引き上げられます。自家用車よりも営業用車のほうが負担が低いのは「農業者や中小企業者等の負担を考慮し」たためという説明です。

 ただし、車体課税についてはほかにも改正点があります。

 グリーン化特例の2年間延長。消費税10%段階おける自動車取得時の環境性能課税の実施も盛り込まれました。自動車取得税が廃止されても消費税の増税分の相殺はできないと前回書きましたが、自動車取得税が廃止されても、ほかに新しい税制が誕生する見通しなのです。結局、9種類ある自動車関連税は、9種類のまま、なのかもしれません。

 自工会によると、自動車関連税の負担額は「国の租税総収入81兆円の9.5%に当たる7兆6752億円」にのぼっています。財源問題が毎日のように取り沙汰されている日本において、自動車関連税の総体を下げるという判断は難しいのかもしれません。消費税の増税とともに税金の負担額が増えていくことは避けられないでしょう。

クルマ維持費の5分の1が税金

 ちなみに、自工会の試算によると、自家用乗用車ユーザーの場合、車両価格180万円の車を12年間使用する際の税負担は約153万円になるそうです。そのうえ、「自動車ユーザーは年平均約13万円に加えて、さらに有料道路料金、自動車保険料(自賠責および任意保険)、リサイクル料金、点検整備等多種・多額の費用を負担しています」と指摘しています。

 自動車の維持費となると、これに駐車場代と燃料代がかかります。自宅に自動車を置くスペースがある家庭なら問題ありませんが、都内で賃貸駐車場を利用する場合、平均賃料は1万7565円(保険の窓口インズウェブ 2008年調べ)と試算されています。同じ駐車場を12年間利用すると、約253万円にものぼります。

 また、燃料代の月額使用料の平均が1万6000円(ソニー損害保険)といわれます。180万円の自動車を購入し、12年間維持すると、「有料道路料金、自動車保険料(自賠責および任意保険)、リサイクル料金、点検整備等多種・多額の費用」を差し引いて、およそ816万円かかる計算です。年額で約67万円、月額で5万6000円となります。しかもその約5分の1が税金ですから、自動車ユーザーの負担は大きいということになります。