#01 蔑まれる森の小人たち

 「食べるものもない。仕事もない。金もない。ここの生活は苦しいよ」
 コンゴ東部の都市ゴマの郊外にあるピグミー族のキャンプ。背が低く、「森の小人」ともよばれる狩猟民族ピグミーの40家族ほどが住むこの集落の長、ショナが訴えた。政府の森林保護政策によって森から追い出されたり、内戦の戦火から逃げてきたピグミーたちは避難民キャンプでの生活を余儀なくされた。さらに、未開人として他の部族から差別される彼らには、まともな仕事などほとんどない。

 「彼らはぼくらを『ブッシュマン』と呼んで蔑むのさ。食堂や市場にいっても追いやられる。他人と同じように扱われるのは教会のなかくらいだ」
 キャンプの若者が不平を漏らした。
 「ぼくらは内戦と政府によって森から追い出されて、そのまま見捨てられたようなものさ」 
(2010年5月撮影)

Copyright (C) Kuni Takahashi. All Rights Reserved.