以前から高いといわれていた「議員歳費」があらためて問題になっています。議員歳費とは、国会議員に支払われる1年間の報酬のことで、会社員でいえば月々の給料とボーナスを合わせたものです。その金額は、当選回数に関係なく年間およそ2100万円(議長と副議長は除く)。ただし、震災の復興財源捻出や、消費税率引き上げに合わせた国会議員自らの「身を切る改革」によって、2012年12年から議員ひとりにつき、月約25万円、年間400万円ほど減額されています。ところが、この特例措置が4月30日で期限切れに。自民党内などから「歳費カットは厳しい」と継続に慎重な声が上がり、石破幹事長は「借金して事務所の運営費に回している者も多い。生活に困窮する状況というのはいかがなものか」とも言っています。

 では、なぜ政治活動にはそんなにお金がかかるのでしょうか。「議員歳費」はどんなことに使われているのでしょうか。

政策担当スタッフなど人件費が大きな割合

 国会議員の活動資金の使い道は、おもに「人件費」、家賃や光熱費をはじめとする「事務所にかかる経費」、「組織活動費」、「選挙関係費」、「調査研究費」などの項目に分類されています。

 中でも、一番大きな割合を占めるのが人件費といわれています。国会議員は公設の秘書を3人まで使うことが認められ、その給料を国が負担していますが、大半の議員はそれ以外にも政策担当などのスタッフを雇っています。議員会館の事務所と選挙区の事務所のスタッフを合わせると、公設秘書以外に4~5人ほどいるのが一般的で、それだけで人件費は月100万円以上。選挙区に事務所を借りれば、その事務所費も月に数十万円から100万円、あるいはそれ以上の費用がかかるといわれています。

政治にはある程度お金がかかる?

 また、自分の政策を有権者に訴えたり、支援者への国政報告のための機関紙やポスターをつくると、やはり印刷代などで100万円以上のお金がかかります。自民党の河野太郎議員は数年前、機関紙の制作には印刷代だけで1回につき約90万円、封筒代、郵送費などで総額約400万円の経費がかかると献金を訴えたことがありました。もちろん、選挙にもお金がかかります。たとえば衆議院小選挙区の場合、立候補するときに預ける供託金が300万円もかかるうえ、あらたにスタッフを何人も雇い、選挙事務所を借りたり、ポスターを制作しなければなりません。

 米国や英国、ドイツ、フランスなど、ほかの先進国に比べて日本の国会議員の「議員歳費」が高いという意見もありますが、政治活動にはある程度お金がかかるのも事実なのです。

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