[写真]タブレットを活用した議会の様子(逗子市議会ict推進部会Facebookより転載)

 2010年の「iPad」登場以来、着実に浸透しつつあるタブレット型端末。今や世帯普及率は約2割と、5世帯に1世帯がタブレットを持つ時代になっています。しかし、タブレットやスマートホンなどの携帯機器をほとんど見かけない場所があります。それが「議会」です。国会では衆参両院でスマートホンやタブレットなどの議場持ち込みが禁止されているほか、地方議会でもまだまだ認めている数は少ないようです。

【図解】地方議会は首長と議会が対等な「二元代表制」

議案書など大量の紙や印刷代が節約

 早稲田大学マニフェスト研究所の調べによると、タブレットを議員に配布していると答えた議会はわずか7議会と約1%にとどまりました。議会で使われない要因には、▽ベテラン議員や最大会派に不要論が根強い▽議会の品格を損なう-といった声があるようですが、「民間企業でパソコンやタブレットを使えないと言っていては非常識とみられる。地方議会で普及率が上がれば、国会も変わっていくはず」(中村健・早稲田大マニフェスト研究所事務局長)との指摘も出ています。

 内閣府が4月に発表した消費動向調査によると、初めて調査対象となったタブレット型端末の普及率は20.9%(3月末時点)。スマートホンも50%を超えており、携帯端末は家庭で日常的なものになっています。一方で、同研究所が昨夏まとめた「PC・タブレット端末の議会導入に関する現状調査」によると、回答を得られた約800地方議会のうち、パソコンやタブレットの議場持ち込みを認めている議会は約10%。さらにパソコンやタブレット導入を検討している議会も9%に過ぎず、まだ議会でのタブレット導入の機運は高まっていません。

 議会では議員や、市長などの幹部職員に対して予算書をはじめとした大量の議案書や資料が作成、配布されています。こうした書類を電子データ化し、タブレット端末に送り、紙と置き換えることで、紙代や印刷代などの経費削減ができ、環境にも配慮できる、議員からの資料請求に対応する時間が短縮できるといった点がタブレット導入の利点といわれています。

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