[図解]Chromecast販売開始、ネットとテレビの融合は進むか?

 テレビに接続するだけでスマホやタブレットの動画をテレビで再生できるグーグルの端末「Chromecast」の販売が5月27日にスタートしました。日本のネット動画配信サービスを変えるきっかけになるのか多くの関係者が注目しています。

 Chromecastは手のひらサイズの端末です。テレビのHDMI端子に差し込み、無線LAN(Wi-Fi)に接続するとYouTubeなどの動画をテレビ上で再生することができます。同様の製品はアップルからも提供されていますが、グーグルの製品は希望価格が税抜きで4200円と安価なのが特徴です。テレビCMも始まっていますので目にした人も多いかもしれません。

 対応する動画アプリは、YouTubeやGoogle Playなどグーグルが提供しているものが中心ですが、日本独自のものとしてはNTTドコモの「dビデオ」、KDDIの「ビデオパス」にも対応しています。

 ネットとテレビの融合は、かなり以前から各電機メーカーが試みていますが、なかなかうまくいきません。グーグルも過去、何度か挑戦しましたが断念しています。

 これまでは基本的に、テレビにインターネットの機能を搭載するという概念で製品やサービスが考えられてきましたが、今回のChromecastは少し様子が違います。あくまでスマホやタブレットの動画をテレビで再生するという役割に特化しているのです。

 スマホやタブレッドがここまで普及した現在、多くの人がスマホやタブレットを中心に生活を送るようになっています。テレビにネット機能を搭載するのではなく、スマホやタブレットをテレビと接続させる方が、ネットとテレビの融合は進みやすいだろうという算段です。

 ただ日本の場合には米国市場とは環境が大きく異なります。米国では、有料のネット動画配信サービスが普及しており、地上波のテレビを見ない人も増えています。Chromecastはこうした有料サービスの入り口として普及する可能性は高いといってよいでしょう。

 しかし日本の場合、地上波がコンテンツの多くを囲い込んでいますから、ネット上の動画配信サービスをわざわざ申し込む人はそれほど多くありません。Chromecastが、YouTubeなど無料動画のテレビ再生という部分に限定されてしまった場合、感度の高いユーザーだけにとどまってしまうことも十分に考えられます。

 しかしながら、スマホやタブレットはほとんどの人が所有しており、大きな潜在力があります。ここを起点にテレビとネットの融合が一気に進む可能性は大いにあると考えるべきでしょう。

(The Capital Tribune Japan)