#01 ガーデン・シティーの面影

インド南部のバンガロール。IT産業のブームで、近年爆発的に発展したこの都市は、インドのシリコン・バレーともよばれるほどだ。ITパークにはGoogleやInfosysなどの近代的ビルが建ち並び、デリーやムンバイなどの都市とは一線を画す様相を呈している。そんな発展の影で、近年浮上してきたのがゴミ問題。まともな都市計画などなかったので、急増した人口が排出するゴミを処理する手だてがなくなった。付け焼き刃的につくられた埋め立て地はすでにその許容量を超え、周辺地域に深刻な汚染を引き起こしている。見渡す限り一杯になった廃棄場で、男が何かめぼしいものをさがして歩きまわっていた。緑の多いバンガロールのもうひとつのニックネームは「ガーデン・シティー」。近い将来、その面影がゴミで覆い尽くされてしまうことのないよう願うのみだ。
(2012年10月)

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