[写真]4~6月期GDPの改定値は8月13日の1次速報から下方修正、景気の落ち込みがはっきりしてきた(写真は2014年8月13日に撮影された都内のスーパー。ロイター/アフロ)

 内閣府は4~6月期の国内総生産(GDP)の改定値を発表しました。前回から下方修正となり、景気がさらに落ち込んでいることがはっきりしてきました。日本の景気はこれからどうなるのでしょうか。

 GDPの数字は四半期ごとに算出されますが、最初に1次速報が発表され、その後、新しい統計データが反映されて2次速報(改定値)の発表となります。4~6月期については、8月13日にまず1次速報が出され、約1カ月後の9月8日に今回の改定値発表となったわけです。

 物価の影響を除いた実質GDP成長率は、前期比でマイナス1.8%(年率換算でマイナス7.1%)でした。前回の1次速報と比較すると0.1ポイント(年率で0.3ポイント)の下方修正となっており、マイナス1.8%という下落幅はリーマン・ショック時以来の大きさとなります。

 数字が下方修正されたのは、9月1日に発表された法人企業統計の数字が悪かったからです。法人企業統計によると、企業の4~6月期における設備投資(季節調整済み、ソフトウェア除く)は前期比1.8%減となっており、3四半期ぶりにマイナスを記録しました。4月以降、企業の設備投資が伸び悩んでいる状況がうかがえます。

 GDPの改定値には、法人企業統計の数値が反映されるので、GDPにおける設備投資の項目がマイナス2.5%からマイナス5.1%と大幅にダウンしています。政府支出も振るわなかったことから、最終的にGDPが下方修正されました。

 安倍政権では次の7~9月期におけるGDPの結果で消費税の10%増税を判断するとしています。今回のマイナス幅が大きかったことから、7~9月期についてはその反動でプラス成長になることが期待されています。また公共事業の発注も景気を下支えしそうです。しかし、設備投資の低迷は当分続くことが予想されますから、プラス成長といっても劇的な回復にはならないと思った方がよいでしょう。

 頼みの綱は個人消費ですが、春闘による賃上げで名目上の賃金は増加しているものの、物価上昇によって実質賃金はマイナスが続いています。消費増税の反動による消費落ち込みが予想以上だったことから、こちらについてもあまり急回復は望めません。

 7~9月期の数字が悪かった場合には、急場の対策として、補正予算で公共事業を追加する方法などが考えられます。しかし、公共事業のやり過ぎで日本は人手不足になっており、思った程の効果はないかもしれません。

 消費税の増税決定は政治判断ですから、現時点では何ともいえませんが、少なくとも日本の景気は当分の間、思わしくない状況が続くことになるでしょう。

(大和田 崇/The Capital Tribune Japan編集長)