千葉ロッテの里崎智也捕手(38)が9月28日、QVCマリンで引退試合に臨む。2度の日本一を経験、第1回WBCで世界一捕手となり、ロッテの歴代捕手記録を次々と破ってきた里崎は、あの野村克也氏、古田敦也氏という名捕手さえを上回る通算記録を作った。

それは、1000試合以上出場捕手の中での捕逸の通算最小記録である。シーズン最多捕逸記録を持つ野村克也氏は、2921試合で207個(14試合に1個の割合)、古田氏は1959試合で104個(1/19試合)あったが、里崎は、1003試合の守備出場で、わずか19個、53試合に1個の割合である。1000試合以上出場の捕手で歴代ナンバーワンの記録だ(2位は元巨人の森祇晶の42個、1833試合)。その知られざる記録の裏には、里崎らしい努力の結晶があった。

ーー捕逸が歴代最小という素晴らしい記録を知っていましたか?
「ええ。でも特別なこととは思っていません。パスボールはノーバウンドのボールをミスしたときに記録されるもので、ワンバウンドを逸らしたボールは、ほとんどの場合、ピッチャーのワイルドピッチと記録されるんです。自分でサインを出しているんだから捕球するのは当たり前。サインミスなら仕方ないですが、僕からすれば19個でも多いくらい」

――里崎節全快ですね(笑)。ロッテは、里崎さんがマスクをかぶるゲームでは、その暴投数さえ少ない。つまり、後ろに逸らすことが少なかった。
「ピッチャーの変化球の軌道はわかっていますから、落ちる感じや、ワンバウンドになった場合に、どこにどう落ちるかの確率を想定しておいて準備はします。例えば、来るであろうと予測した側に、少し体重をかけておく。それと、あとは気合で止める(笑)」

――昔から“止める”ことは得意でしたか?
「いえいえ。帝京大学時代には、ワンバウンドを止められずにサヨナラ負けをしたことがあります。プロに入ってからも、新人の頃、追浜の横須賀スタジアムで行われたファームの試合で、1回にワンバウンドを2球止めることができずに自分の打席が回ってくる前に交代させられたことを強烈に覚えています。ピッチャーは吉田篤史さんで、確かカーブでした。2回表は5番の僕から打席が始まるところだったんですが、その前に交代を命じられました」

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