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 電車で通勤通学する人たちが必ず耳にするのが、列車が発車する際の「発車メロディー」だ。JR大阪環状線の大阪駅は5月に故やしきたかじんの「やっぱ好きやねん」を導入、東京メトロ銀座線溜池山王駅のメロディーも「カッコいい」とネットで話題に。JR東海道線茅ヶ崎駅では、10月1日からサザンオールスターズの「希望の轍」を使用する。駅の「発車メロディー」はどう決まるのか?

 JR東日本によると、発車メロディーを決めるのは各駅の駅長だという。「列車の発車を伝えるのにふさわしいもので、かつお客様に不快感を与えないもの」が発車メロディーになる。また、駅によってその地域に関連する音楽が使われる場合は「地域の要望も入れて」決定している。

 もともと、列車の発車を知らせるのは「発車ベル」だった。鉄道開業のころは笛や鐘を使っていたが、利用者の増加に伴い1912年1月8日に上野駅に発車ベルを導入し、以後全国に広まっていった。発車メロディーの起源は諸説あるが、1971年8月に京阪電気鉄道で使用が開始され、私鉄を中心に徐々に広まったとされる。1987年4月1日の国鉄分割民営化にともないJR各社が発足すると、発車メロディーの導入が進んだ。

 初期はおだやかなメロディーが各駅で中心に使われていた。1990年代後半から「ご当地ソング」が発車メロディーに起用されるようになり、JR東日本高田馬場駅では、鉄腕アトムが高田馬場で誕生したという設定になっていることから「鉄腕アトム」のテーマを採用。同蒲田駅では映画「蒲田行進曲」の楽曲が使用されている。また、2006年には東京ドームの最寄駅・同水道橋駅で読売巨人軍の応援歌「闘魂こめて」が起用された。

 また、「発車メロディー」とは別に、列車の接近を知らせる「接近メロディー」というのもあり、これも各社工夫をこらしている。京王電鉄調布駅では、調布在住の漫画家・水木しげるさんの妻・武良布枝さんをモデルにしたNHKのドラマ「ゲゲゲの女房」の主題歌「ありがとう」(いきものがかり)が使用されている。