[図解]バイナリーオプション取引に関する相談件数

 外国通貨の短期的な相場の高低を予想して売買を行う「バイナリーオプション」に関するトラブルが増加しています。海外にサイトを持つ無登録事業者の中には返金に応じないといったところもあり、国民生活センターでは注意を呼びかけています。

 バイナリーオプションとは、売り買いの権利を売買するオプション取引の一つで、例えば為替などにおいて、上昇や下落など単純な予想を行うものです。一定時間経過後に、事前に定めた価格を上回った(もしくは下回った)場合には、一定の金額を受け取ることができますが、予想をはずした場合には、投資した金額が失われます。非常に単純化すると、上がるか下がるかにかける取引ということになります。

 通常のFX(外国為替証拠金取引)では、いつ買って、いつ売るかは投資家の自由ですが、バイナリーオプションの場合には、期限は事業者の側が設定します。また、予想に失敗しても、最初に支払った金額を失うだけですので、無限大に損失が拡大してしまうという危険性はありません。

 一方、短時間の為替相場の上下といった、非常に単純なゲームですから、人によっては思いのほか、のめり込んでしまう可能性もあります。金融庁では、過度に投機的な取引にならないよう、そのための監督指針も策定しています。

 国内の事業者は金融商品取引業の登録を行っており、金融庁の監督を受けているので、基本的に問題ありませんが、トラブルになっている事業者のほとんどは海外から日本人向けにサービスを提供している事業者です。海外事業者の中には、こうした登録を行っていないところが多くあります。

 こうした無登録の海外事業者の一部は、残金の返金を申し出てもそれに応じなかったり、免許証、公共料金の領収書、クレジットカードの両面写真など個人情報を大量に提出するよう顧客に要求したりしているようです。バイナリーオプションに関して国民生活センターに寄せられた相談は、2014年1月以降、8月29日時点で398件にのぼり、6月以降急増しています。海外の事業者の場合、こうしたトラブルに対処することは極めて困難ですので、無登録の海外事業者との取引は行うべきではないでしょう。

 こうした海外の事業者はネットの広告などで「簡単に稼げる」などと謳っています。しかし、イメージは簡単でも、バイナリーオプションはれっきとしたデリバティブ取引です。短い時間の中では、為替や株価などの値動きは数学的にランダムに近くなることが知られており、継続して利益を出すことはそう簡単ではありません。登録事業者の場合であっても、商品の特性をよく理解してから取引すべきでしょう。

(The Capital Tribune Japan)