郊外を中心に大型のショッピング・モールを展開してきたイオンが、岡山駅前という利便性の高い場所に出店し、話題となっています。地方都市の中心部に展開する都市型ショッピング・モールは、もしかすると、安倍政権が掲げる地方創生のカギとなるかもしれません。

 2014年の12月15日にオープンしたイオンモール岡山は、従来と全く異なるコンセプトで作られたモールです。大型のショッピング・モールは郊外への出店というのが常識でしたが、この施設は岡山駅から徒歩5分という中心地に位置しています。また、この施設からわずか300メールしか離れていないところにある岡山高島屋の食品売り場がそのままイオン内にも出店しています。郊外型の大規模店舗を得意としてきたイオンが都市の駅前に出店したことも驚きですが、競合店舗とのコラボが実現したという点でも非常に興味深い動きといえます。

 イオンは、これまで郊外に大型店舗を次々と建設してきており、地域の商業関係者からは、商店街の破壊者といわれたことすらあります。しかし、今回の岡山出店にあたっては、地域との連携を非常に重視したそうです。大規模小売店がこうした動きを進めているのは、今後、地方の人口減少が顕著になり、地域拠点都市への人口集約が一気に進むと予想しているからです。

 安倍政権は地方創生を重要課題として掲げています。地方創生について定めた「まち・ひと・しごと創生法」では、第1条に「少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正」すると記されています。つまり地方創生策というのは、地方の人口減少に歯止めをかけるための政策ということになります。

 ひとくちに地方といっても、それは様々です。地方には、あらゆる機能が集約する拠点都市もある一方で、過疎化が進み限界集落となっているところも少なくありません。限界集落を含め、地方すべての衰退を食い止めることができれば理想的ですが、現実にはそうはいきません。東京への過度の集中を是正するためには、逆に地域拠点都市へ人口を集約することがどうしても必要となってきます。

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