2014年は本格的な景気回復が期待されながら、消費増税の影響によって7~9月期のGDPがマイナス成長になるなど、思いのほか厳しい1年となりました。一方で株価は、前半はあまり調子が良くなかったものの、後半に入って日銀の追加緩和や円安の影響もあり、年初来高値を更新しています。2015年の景気や株価はどうなるのでしょうか。

[写真]日経平均株価1万7800円台を回復した東京株式市場(2014年12月3日、ロイター/アフロ)

 2015年における国内の景気見通しは総じて良くありません。消費増税で個人消費が冷え込んでおり、企業の設備投資も活発ではないからです。しかし世界全体を見てみると、欧州や中国は低迷が続いているものの、世界最大の消費国である米国の経済は非常に好調です。日本の製造業は北米市場に大きく依存していますから、製造業を中心に増収増益を見込む企業は増加しています。2015年は、国内景気があまりぱっとしない状況であるにも関わらず、企業の業績は堅調という、経済の二極分化がより顕著になりそうです。

 2015年3月期における、日経平均採用銘柄のEPS(1株あたり利益)予想は1100円ほどなのですが、この数字は1ドルが100円前後の為替を想定した数字です。実際には円安が進んでいますから、利益予想は1200円程度まで上振れする可能性があります。この為替水準が続いた場合には、2016年3月期にはさらに利益が増えていることも十分に考えられます。

 現在の株価収益率(株価を1株あたりの利益で割った数字)は約16倍なのですが、1200円の利益予想にこの株価収益率をあてはめると日経平均は19200円と計算されます。来年後半は2016年3月期の決算を織り込んできますから、これらの前提条件が変わらなければ、日経平均は2万円を超える可能性も出てくるわけです。

 波乱要因があるとすると、それは原油価格の動向でしょう。原油価格の下落は短期的に新興国通貨の下落や資金流出などを引き起こしますから、世界経済にとってマイナスとなります。しかし中長期的には石油の消費国に大きなメリットをもたらしますから、経済成長を後押しすることになるはずです。原油価格がこれ以上下落することがなければ、世界景気の動向についてそれほど心配する必要はないでしょう。

 株価については上振れ要因もあります。それは日銀の2度目の追加緩和です。このところ消費者物価指数の上昇率が鈍化しているのですが、日銀がこれを警戒した場合には、再度の追加緩和に踏み切る可能性があります。その際には、円安と株高がさらに進むことになるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)