2014年のIBF年間最優秀女子ボクサーに選ばれた柴田直子

 女子ボクシングのIBF女子世界ジュニアフライ級王者、柴田直子(33歳、ワールドスポーツ)がIBF(国際ボクシング連盟)の2014年度の年間最優秀女子ボクサーにあたる「IBF女子ファイター・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。5月にカナダのモントリオールで開かれる第32回IBF総会の場で表彰される。
 かつてWBAから内山高志(35歳、ワタナベ)がKO賞を贈られたことがあるが、男女を含めて日本人ボクサーが、世界の主要4団体から年間最優秀ボクサーに選出されたのは初の快挙だ。

 その知らせはプロモーターからのメールで届いた。ワールドスポーツジムの斎田竜也会長から知らされた柴田は、突然の、受賞に「ビックリしました」という。
「え? 自分なんかで大丈夫ですか? 正直、なんで選ばれたの?という気持ちです。本当に驚きました。会長をはじめ、支えていただいている関係者の方々に感謝したいですし、これからは、恥ずかしい試合はできないなと強く思いました」

 柴田は、2013年11月にアロンドラ・ガルシア(メキシコ)との同王座決定戦に3-0で判定勝利してIBFの世界ベルトを腰に巻くと、2014年には、2度の防衛に成功した。8月の試合は、女子ボクシング王国のメキシコが送り込んできたランキング1位のアナ・アラゾラ。しかも、苦手なサウスポーだったが、スピードのあるパンチを的確に打ち込み、9回に連打を浴びせると完全グロッキー。劇的なTKOでV2を飾った。IBFは、この指名試合の内容と結果を高く評価した模様だ。
 
 IBFが女子ボクシングをスタートしたのは2010年のIBF女子世界ウエルター級の王座決定戦のダニエラ・スミス対ジェニファー・レッツケ戦から。この試合に勝ったダニエラ・スミスがIBFの初代女子チャンピオンで、その後、各階級にランキングとチャンピオンが誕生した。まだIBFの中では、女子の歴史は浅いが「シバタ」の名前が、2014年度の最終優秀女子ボクサーとして世界に発信されることになったのだ。
「これまで日本でも年間表彰を受けたことが一度もありません(笑)。アマチュア時代に全日本で優勝したときも表彰はなかったなあ(笑)そろばんで、全国2位になったときくらいじゃないですかねえ」
 
 都立芝商高時代は、珠算部に所属して8段の腕前。卒業後に就職、最初はダイエット目的で始めたボクシングだったが、いつのまにか、その魅力にどっぷりとのめりこんで、アマチュアで全日本チャンピオンになった後の2008年にプロ転向。斎田会長の指導を受けるようになってから一気に素質が開花した。

 女子東洋太平洋ライトフライ級王者を経て、2012年に多田悦子の持つWBA女子ミニマム級王座、2013年にはWBC女子世界ライトフライ級王座を決定戦で同級4位のイベス・サモラ(メキシコ)と争ったが、いずれも判定で敗戦。それでも、会長と柴田は世界奪取に執念を燃やし3度目の正直で世界王者になった苦労人だ。

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