NHKの報道番組「クローズアップ現代」で、いわゆる「やらせ」が指摘された問題で、同局は9日、調査委員会の中間報告を公表した。取材・制作を担当した職員11人と外部スタッフ3人から聞き取りをしたり、インタビュー素材や取材メモ等の資料を調べたりして事実関係をまとめた内容で、関係者の話が食い違う点などについては、「さらに事実関係を明らかにするための調査を進める」としている。全文は次のとおり。

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「クローズアップ現代」報道に関する中間報告本委員会は、平成26年5月14日に放送した「クローズアップ現代追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」(以下、「クロ現」)に対して、いわゆる「やらせ」があったとの指摘を受けて設置された。調査チームから報告のあった、現時点での調査の状況と検証のポイントを公表する。

1)調査の概要

[写真]「クローズアップ現代」報道に関する中間報告

・当該「クロ現」は、多重債務者を出家させて名前を変えさせ、金融機関から多額の住宅ローンを騙し取る「出家詐欺」の実態と背景に迫り、その対策を探ったものである。
・調査では、「クロ現」、および「クロ現」に先立って4月25日に関西ローカルで放送した「かんさい熱視線追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」(以下、「熱視線」)について、取材・制作を担当した職員11人と外部スタッフ3人から聞き取りを行い、インタビュー素材や取材メモ等の資料を調べた。
・また、番組で「出家を斡旋するブローカー」と紹介した男性(以下、A氏)や「多重債務者」と紹介した男性(以下、B氏)など、外部の3人からも聞き取りを行った。A氏からの聞き取りは、双方の弁護士立ち会いの下で実施した。
・なお、上記の2番組に関し、A氏の代理人弁護士より、「記者の指示によるいわゆる『やらせ』があり、A氏がブローカーとして放送された」として、放送での訂正を求める「申入書」が提出されている。

2)取材から撮影までの経緯

・番組は、26年2月、大阪放送局と京都放送局の取材チームが、大津市の寺を舞台とした「出家詐欺」事件を取材するなかで、企画・提案された。
・このうち大阪放送局の記者が、関係者取材を進めていたところ、知人で多重債務者であるB氏より、「『出家する方法』について、近くA氏に相談に行く」と聞かされた。
・B氏によれば、以前A氏から、袈裟を着て首から数珠を下げたA氏本人の写真を見せられ、「出家」を誘われたことがあったという。
・これを聞いた記者は、B氏がA氏に相談する場面を撮影できないかと考え、B氏を通じて打診したところ、B氏から「A氏の了解が得られた」との連絡があった。
・4月19日、大阪市内のビルの一室で、まずB氏がA氏に相談する場面、続いてA氏のインタビュー、B氏のインタビューの順で撮影が行われた。

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