【北海道・札幌】首都圏や関西圏では当たり前のように見かけるバスロケーションシステム、通称「バスロケ」。路線バスや高速バスが、現在どの場所にいて、自分が待っている停留所に何分後にやってくるのか、予定より何分遅れているかなどがわかるシステムです。停留所がシステム化され、最近ではスマホのアプリなどでも確認できるようになりました。北海道でも導入を検討する動きが出てきました。

バスロケの導入遅れる北海道

[図]バスロケーションのイメージ(国土交通省HPより)

 実はこの「バスロケ」の導入が遅れているのが、北海道。函館バスのように「バスロケ」を取り入れているバス会社もありますが、北海道全域で見るとごく一部のバス会社に限られています。

 北海道は、日本の中でも雪による交通渋滞という、季節的な交通問題を抱えている地域です。その点からも、バスの利便性を上げる「バスロケ」の導入が検討されています。

 先月には北海道運輸局主催の勉強会が開催され、北海道内の15のバス会社、「バスロケ」の導入実績を持つ4のシステム会社、北海道・札幌市の担当部署など40名近くが集まりました。勉強会では、「バスロケ」の概要や具体的な導入事例、システムの基本構成や費用について説明されました。

 北海道運輸局によると、2004(平成16)年に一度大規模な「バスロケ」システムの導入が検討されましたが、当時はスマホなどのシステムがなく、停留所の大改修が必要で初期費用がかかり過ぎることから導入を断念したという経緯があります。

高齢者のスマホ利用少なく

 スマホの普及で停留所の改修ではなく、アプリによる「バスロケ」システムを導入する場合、初期費用は抑えられますが、ランニングコストの面では同じくバス会社の負担となるため、バス会社は「利便性が上がるのは理解出来るが、コストの回収が出来るだけの乗客数の増加が見込めるか」のシミュレーションに慎重になっているようです。

 そしてもう一つ抱えているジレンマが、高齢者のスマホ利用の少なさです。総務省のデータ(「平成25年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」)によると、2013(平成25)年の調査で60代のスマホ利用率は8.7%。2012年の調査からほぼ倍増しているとはいえ、全体からみると低い数字です。

 北海道において、バスを使用する高齢者の数は少なくありませんが、スマホを使用していないのでは「バスロケ」を導入しても利便性のアップに直結しないことが課題として挙げられています。

 北海道運輸局も「まずは勉強会を開いたので、これからバス会社も役所もさらにシミュレーションをし、どのようなシステムがいいのか検討していく必要がある」としています。北海道の冬、吹きさらしの停留所でバスを待つのは厳しいもの。今後、より良い形での「バスロケ」の導入が望まれます。

(ライター・橋場了吾)

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