ハローの大きさを示したイラスト(提供:NASA, ESA, A. Feild (STScI), N. Lehner and J.C. Howk (University of Notre Dame), and B. Wakker (University of Wisconsin, Madison))

 アンドロメダ銀河の周囲に広がる「ハロー」が、これまでに測定されていたよりもはるかに大きいことが分かりました。私たちが住んでいる天の川銀河とアンドロメダ銀河は、約40億年後に衝突して1つの巨大な楕円銀河になると考えられていますが、もし天の川銀河にも同じくらいの大きさのハローがあるとすれば、2つの銀河のハローはすでにぶつかり始めているのかもしれません。

 アンドロメダ銀河の円盤部分の直径は約20万光年。もし、銀河が十分に明るかったならば、地球から見ると満月6個分ほどの大きさに見えるはずです。この銀河を「ハロー」と呼ばれる高温で希薄なガスでできた球状の構造が包み込んでいます。ハローは、銀河中のあちこちで起こった超新星爆発によって吹き飛ばされたガスで作られたと考えられています。

 アンドロメダ銀河を包むハローの存在は、すでに分かっていましたが、ハッブル宇宙望遠鏡の観測によって、アンドロメダ銀河のハローは、従来の測定よりも6倍も大きく1000倍も重いことが明らかになりました。その広さは、さしわたし200万光年にも広がっていて、もし目で見ることができれば、満月100個分にも達する広さだと言われています。

 研究の鍵となったのは、クエーサーと呼ばれる明るい天体です。地球から見てアンドロメダ銀河の向こう側にあるクエーサーを観測します。はるか遠くに位置するクエーサーからの光が銀河のハロー部分を通過すると、ハローの中のガスが光を吸収し、紫外線の一部が少し暗くなります。銀河の周囲に見える18個のクエーサーからの光を調べた結果、ハローの巨大さが明らかになったというわけです(図参照)。

 アンドロメダ銀河は、天の川銀河から250万光年離れた「お隣」の銀河です。空の条件が良ければ肉眼でも見え、写真では美しい渦巻き模様をとらえることができます。

(監修:アストロアーツ)

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