[写真]直径91kmのクレーター内に明るい光点が見える(提供:NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA、以下同)

 火星と木星の間にある小惑星帯に、「ケレス」と呼ばれる準惑星があります。表面には月のようなクレーターがたくさん。真っ暗なクレーターのなかに、明るく輝く2つの点が今年2月に見つかっていますが、なぜ光っているのかは、いまだにナゾ。このたび、ケレスを観測しているNASAの探査機「ドーン」が、さらに低い高度からナゾの光をとらえました。正体は分かるのでしょうか?

[写真]明るい光点。(右)5月4日に高度約1万3500kmから撮影、(左)5月16日に高度約7200kmから撮影

 探査機「ドーン」は準惑星ケレスを周りながら観測しています。現在、少しずつ高度を下げているところです。今回とらえた画像は、ケレスから約7200キロ離れた場所から撮影された連続写真の一部で、5月16日に撮影されました。1ピクセルあたり700メートルの高解像度だということです。

 2月に見つかったナゾの光は、小さい点が複数集まってできているらしく、自分で光を放っているのではなくて、何かが反射して明るく見ているということまでは分かっているそう。研究者からは「氷ではないか?」という意見が出されています。

 もし氷だとしたら、気体に変わったり、チリに覆われたりして消えてしまうはずですから、比較的新しいものかもしれません。火星でも、天体が地面に衝突することで、地下の氷が露出することがありますが、次第に見えなくなってしまうことが分かっているからです。

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 ケレスが自転している動画「Ceres white spot complex」を見てみましょう。クレーターが影で隠れているときにも、太陽の光を反射していることがわかります。ナゾの光は、高い場所にあるようです。日出時の映像では、丘の斜面に沿って輝いているようにも見えます。

 この2つの光がなぜ存在し、輝いているのか? 今は、やっぱり分かりません。最近起こった地滑りや天体が衝突したことで、地下の氷か塩が露出したものなのでしょうか? 探査機「ドーン」は、6月から上空4400kmに接近する予定です。鮮明な写真を届けてくれるのが楽しみです。

(監修:アストロアーツ