#01 「黒いダイヤ」

経済成長を続けるインドには、多くの炭鉱の町が存在する。
12億を超える莫大な人口を支えるエネルギーの半分以上は火力発電によるものだから、炭鉱なくしてインドが成り立たないと言っても過言ではない。
20世紀初頭、石油にその座を取って代わられるまで、石炭は「黒いダイヤ」と呼ばれるほど、世界で最重要の燃料だった。昨年の選挙で大勝利を収め、その座についたモディ首相は、慢性的な電気不足を解消するため、石炭を2倍に増産する5カ年計画を打ち出した。国際社会からは、大気汚染と地球温暖化の悪化が懸念されているが、石炭は国内に豊富に埋蔵されているうえ、コストも安い。インドにとって、炭鉱地は心臓、そして石炭は体を流れる血液。「黒いダイヤ」がまだまだその役割を終えることはない。
(2014年12月)

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