これまで破竹の勢いで利用者数を伸ばしてきたツイッターの成長に黄色信号が灯っています。2015年4~6月期の決算は、増収となったものの、利用者数の伸び悩みが顕著となり、株価は大幅に下落しています。

[写真]利用者数の伸び悩みが顕著となり、大幅に株価が下落しているツイッター(ロイター/アフロ)

 同社の4~6月期の売上高は前年同期比61%増の5億238万ドル(約623億円)と大幅な増収となりました。最終損益は1億3666万ドル(約169億円)の赤字でしたが、赤字の額は縮小しています。同社は以前から、赤字決算が続いていましたが、成長途上の企業ということで赤字が問題視されていたわけではありませんから、数字だけを見れば、今期の決算はかなり好調ということになるでしょう。しかしながら市場の評価はこれとは正反対でした。

 その理由は、同社の収益を支えている月間利用者数の伸びが鈍化しているからです。6月末時点における月間の平均利用者数は3億1600万人となり、前年同期比では15%の増加となりました。しかし、この数字にはSMS(ショート・メッセージ・サービス)のデータが含まれており、同社が従来から公表しているSMSを除いた利用者数では、前年同期比12%増にとどまっています。前年同期比では増加となっていますが、前期との比較では、ほぼ横ばいです。つまり、今年に入ってから同社の成長は急激に減速していることになります。

 実はこうした兆候は1~3月期の決算にも現れていました。同社は創業以来、一般的なWebサイトにおけるページビューに相当する「タイムライン閲覧数」を重要な経営指標として位置付けてきましたが、何と、前期決算からこの数字の公表をやめてしまったのです。市場関係者の多くは、閲覧数が大幅に低下したのではないかと懸念していましたが、今期の伸び悩みを見ると、その指摘は事実だったようです。

 ツイッターを初めとするネット企業の多くは、タダで利用者を集め、その後、十分に利用者が集まったところで、徐々に収益化を検討していきます。ネット業界では、収益化することをマネタイズと呼びますが、広告を急に増やすなど、マネタイズを急ぎ過ぎると、利用者が離れていくリスクがあります。このあたりのバランスをどう取るのかが、経営者の腕の見せ所というわけです。