楽天の大久保博元監督(48歳)が今季限りで辞任する意向が表面化、次期監督候補として様々な名前がスポーツ新聞辞令として飛び交っている。複数の関係者の話からすると、楽天サイドはすでに水面下で次期監督の選考、調査に入っている模様だが、候補者とされている人たちの一部が、例え監督打診が来たとしても、その受諾に難色を示していることが5日までに明らかになった。

 楽天の三木谷浩史オーナーが、「現場とフロントの一体感」との理由で、選手の起用法や1、2軍の入れ替えに関するような現場の監督の権限の部分にまで介入を繰り返し、田代富雄打撃コーチ(61歳)が、途中辞任した。一説によると、それらの指示は、楽天の無料通信アプリを使って行われていた模様で、漏れ伝わってきている、そういう楽天の体質に、次期監督候補とされる一部の人たちが、早くも嫌悪感を示しているものだ。

 ある球界OBも「世の中に社長や政治家はたくさんいるけれど、プロ野球の監督は選ばれた12人しかできない名誉なもの。やりたい人はごまんといるし、実際、受ける人もいるだろう。だが、えてして在野で将来の監督候補といわれる人たちは実績のある人で、プライドも高い。ここまでオーナーの現場介入があからかさまになったチームの監督になることは、野球理論を評価され、ポリシーのある人は避けるだろう」と言う。

 しかも、戦力を見る限り、来季に向けての明るい材料は少ない。今季は主力に故障者が続出、戦力とならなかったミコライオをはじめとして頼りの外国人にも不振が続いた。おそらく総入れ替えするであろう新外国人が、どれだけ活躍するかに来季の成績は大きく左右されるだろうが、エースの則本が7勝10敗と大きく負け越し、松井裕の抑えだけは成功したが、投手陣の再整備も大きな課題だ。

 ただでさえ、辛抱強い育成が必要なチームであるにもかかわらず、早急な結果を求める三木谷オーナーに対して、楽天OB以外の外部の人間が監督として飛び込んでくるには、かなりの勇気と熱意が必要になってくる。候補者の一部から、“話が来ても受けない”という声が出てくるのも、ある意味当然だ。
 楽天は、次期監督選考をスムーズに運ぶため、球界に幅広い人脈を持っている星野仙一シニアアドバイザー(68歳)に協力を要請している。星野シニアアドバイザーが動き、強力な後ろ盾になれば、受諾する人物もいるのかもしれないが、三木谷オーナーからの現場不介入などの一筆でもない限り、条件交渉で、ご破談となってしまう可能性も避けられないだろう。

 楽天の一連の騒動に批判的なネットユーザーの中からは、「いっそのこと三木谷オーナーが監督をやれば」という皮肉な意見まで出る始末。こういう現状を踏まえると、次期監督は、星野シニアアドバイザーに頼まれれば断れない人物、現在の楽天のコーチ陣からの内部昇格、もしくは楽天でプレー経験があり三木谷オーナーの信頼の厚かったメジャー通算434本塁打を誇るアンドリュー・ジョーンズ(38歳)、監督選びに着手している星野シニアアドバイザー自身の再登板にすがるしか手がなくなるのかもしれない。シーズン中で、あることから、楽天は、まだ具体的に次期監督候補への接触は行っていないようだが、いずれにしろ注目の集まる楽天の監督人事である。

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