#01 楢葉町から富岡町へ

美しい川は原発事故前と変わらずに流れ続ける

屋根が壊れたままの家が残る

看板が剥がれたゲームセンター

 9月15日、東京電力福島第一原発事故後に通行が制限されていた国道6号の福島県富岡町ー双葉町間(約14km)が開通して、丸1年を迎えた。いまだ放射線量が高く「帰還困難区域」に指定されているこの区間を、避難指示が解除された楢葉町から車で北上して通行した。

 からっぽのガソリンスタンド、朽ち果てたパチンコ店、看板がはがれ壁が壊れたままのゲームセンター……。抜け殻のようになった富岡町を北上し、「自動二輪車 原動機付自転車 軽車両 歩行者は通行できません」の看板を通り過ぎる。この場所からは、車でしか通行することができない。

 福島第一原発の立地する大熊町に入る。民家や店に侵入できないようにする柵が道路の左右に広がり、まちの異様さを物語っていた。市街地だった場所を抜けると、人の手がついていない原野に戻ったかのような美しい自然が目の前に広がる。国道6号の道路脇にはところどころ、廃棄物を詰めた無数の黒いフレコンバッグが置かれていた。

 出発地点の楢葉町では、手元の簡易線量計(誤差プラスマイナス20%)でほぼ0.1マイクロシーベルト毎時を切る線量だった。北上して福島第一原発に近づいていくにつれてだんだんと線量は増え、福島第一原発のある大熊町では、窓を閉め切った車内で最大4.7マイクロシーベルト毎時を表示した。

原発事故から、4年半。「帰還困難区域」の時計の針は止まったままだ。

(安藤歩美/THE EAST TIMES)

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