[写真]W杯に向けたテストマッチに挑んだエディジャパン。五郎丸選手(中央)のキックにも期待が高まる(ロイター/アフロ)

 ラグビーワールドカップが9月18日に開幕しました。4年後の2019年大会は日本での開催が決まっていますが、野球やサッカーに比べるとラグビーは決してメジャーなスポーツとは言えない状況です。水着ルール解説動画が話題になったように「ラグビーはルールが難しい」と言われますが、ラグビー関係者はどのように考えているのでしょうか。東芝ブレイブルーパス総監督でラグビーワールドカップ2019日本代表戦略室室長も務める薫田真広さんに聞きました。

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競技の性格上、スター選手が生まれにくい?

 水着でラグビーのルールを解説する動画が先月話題になりました。ラグビーのルールを初心者にも分かりやすく解説するために作成したとされています。トップリーグ各チームのホームページにもルール説明のページがあり、東芝ブレイブルーパスのホームページではイラスト付きでわかりやすく紹介しています。ただラグビーのルールについて、薫田さんは「難しいとは思っていない」といいます。

[写真]東芝ブレイブルーパス総監督でラグビーワールドカップ2019日本代表戦略室室長も務める薫田真広さん

「ラグビーは『前にボールをパスしちゃいけない。ボールを前に落としちゃいけない』。この2つだけ知っていれば見やすいんです。国立競技場の入場者数トップ10に、関東大学ラグビーの早明戦や日本選手権など、ラグビーの試合がいくつも入っています。たくさんの方に見ていただいていますから、ルールの難しさはあまり関係ないと思います。シンプルにとらえてもらえればと思います」

 では、ラグビーがメジャースポーツにならない要因はどんなところにあるのでしょうか。薫田さんは、ラグビーというスポーツの性質上、スタープレーヤーが生まれにくいことが要因ではないかと考えています。

「ラグビーは自分を犠牲にして、いかにチームに貢献するかという自己犠牲のスポーツです。さらに、トライを決めた後などに派手なパフォーマンスをすることは相手に対して失礼だという伝統があります。派手なプレーが望まれるような文化ではないという背景が、スター選手を輩出しにくい要因になっています」

 1980年代、国立競技場に満員のファンが詰めかけ、空前のラグビー人気が起きた当時は、本城和彦、平尾誠二、松尾雄治などのスタープレーヤーが存在しました。

「今はラグビー選手の名前を言えと言われてもなかなか出てきませんし、絶対的なヒーローが存在しません。やはりスター選手は大事だと思います。そういった意味で、マーケティングも考えなければいけないと思っています」(薫田さん)

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