毎日の通勤ばかりが仕事じゃない――。地方に住みながら週に何回か上京して働く「デュアルライフ」の社会環境づくりを目指す動きが長野市で生まれています。19日に開かれた会合では旗揚げを宣言して、準備に着手しました。集まったのは女性を中心に中堅サラリーマンや高齢者など幅広い層です。それぞれの生き方も尊重する「新しい働き方」は特に女性らの関心を集めています。

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体調不良で長野に戻り故郷の良さ再認識

[写真]富士見町から東京にも通う津田賀央さん(右)の話に引き込まれる参加者

 「デュアルライフ―長野に住んで東京で働くための作戦会議」と銘打った集いは、事務スペースの提供や新しい働き方を求める人たちをサポートしている株式会社CREEKS(クリークス)=長野市西後町=の主催。同社のコワーキング(事務スペース)で開いた集いには仕事を持つ女性など6人と、多様な働き方の実践者として注目されている電機メーカー勤務の津田賀央さん(37)ら男性会社員2人、アルバイトを持つ年金生活の男性1人、主催者の古後理栄さんらスタッフ3人の計12人が参加しました。

 この集いのきっかけになったのは、東京で10数年会社勤務をしていて体調不良のため長野市にいったん戻った女性参加者の「デュアルライフを目指したい」という提言。この日も会議の冒頭で「東京の生活に慣れていましたが、長野に戻ってみて地方の暮らしのゆったりしたところや開放感があらためて分かった。旬の野菜も豊富にあり、温かい県民性にも触れることができた」と話し、再度東京の仕事に戻る際も長野の暮らしとの両立を図りたいと話しました。

 そのために自身で東京と長野のそれぞれの場所で働く課題や問題点を整理し、参加者に説明。それによると、東京で働くメリットは「仕事(の機会が)が多い」「給料が高い」「いろいろな人がいる」「情報が早い。刺激がある」「意識高い系のイベントが盛ん」など。また東京のデメリットとして「賃料・物価が高い」「人、情報が(多すぎて)カオス」「疲れやすい」「健康維持にお金がかかる」などを挙げました。

 一方、長野のメリットとして「自然が豊かで健康維持ができる」「賃料が安い」「地元のあたたかいコミュニティー」などを挙げ、デメリットは「仕事が少ないのではないか」「給料が低い」「若者が少ない」「情報が少ない」などを指摘しました。 

 また、今後の自分の働き方のスタイルとして(1)通勤型、(2)リモートワーク型(自宅勤務など)、(3)出稼ぎ型――に分類できるとし、(1)の場合は東京で働けるものの高い通勤費、毎日通勤の疲労などのデメリットがある、(2)は通勤費や体の負担がないが、東京の勤務先の職場の空気が分かりにくくコミュニケーションが取りにくいなどの問題がありそう、(3)は毎週3~4日東京に出向いて仕事をするので、社内の空気を感じることができコミュニケーションも取れる。だが、東京までの交通費、宿泊費の負担が大きいようだ――などと分析しました。

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