コンサート期間中の仙台駅には嵐メンバーの大型ポスターが貼られ、仙台は嵐ムード一色となった=9月20日、JR仙台駅(安藤歩美撮影)

  9月19〜23日のうちの4日間、宮城県で人気アイドルグループ・嵐の復興支援コンサート「ARASHI BLAST in Miyagi」が開かれた。シルバーウィークの4日間でのべ20万8千人を動員した大型イベントの開催で「嵐」が吹き荒れた宮城県内には、何が起きたのか。

コンサート会場周辺は

 会場となった「ひとめぼれスタジアム宮城」は最寄りのJR利府駅からバスで約10分、徒歩約1時間の場所にあり、開催前から当日の周辺道路の渋滞が不安視されていた。2014年に同会場でGLAYが5万5千人を動員したコンサートを開催した際には終演後に道が大混雑し、会場発仙台駅行きのシャトルバスが一部、最終電車に間に合わないなどの混乱も起きてしまっていたためだ。

 今回運営側は、新幹線の時刻などを考慮し、開始時間を当初の予定から30分早めた午後4時半に繰り上げ。シャトルバスの本数をGLAYのときより増便し、自家用車での来場を極力少なくするよう努めるなど対策を練った。スタジアムを管理運営する宮城県スポーツ振興財団は当日のようすを「準備した計画通り」と話す。「終演後は混雑はしたものの、道路は想定していたよりも遥かにスムーズに流れていました。主催者がバス輸送に力を入れたことで自家用車での来場が大幅に減り、準備が功を奏したのではないか」として、大きな混乱は起きなかったと振り返る。

 現地ではコンサート開催直前から期間中にかけ、利府町の職員が休日返上で会場周辺道路の清掃やファンの案内・誘導を務めた。ファンも地元のおもてなしに感激したようで、「終演後、県や利府町にファンの方々から感謝のお手紙が寄せられています」と、県の担当者。ファンからのお礼は宮城県庁だけでもこれまでに、数十件寄せられているという。

経済効果は

 「被災地に笑顔と元気を与えて欲しい」と、宮城県の村井嘉浩知事が自ら開催を打診したという今回の宮城公演。会場には「復興応援市場」として県や東北の特産品を販売するブースを設け、県はコンサートの経済効果を93億円と試算した。

 コンサート終了後の9月28日の定例記者会見で村井嘉浩宮城県知事は「(経済効果は)私の手応えでは実際はもっとあったと思います」と発言。宮城県地域復興支援課の担当者は「今回の試算は、コンサート自体の経済効果をメインにして算出した、あくまで粗い数字。ファンの方が滞在中にコンサート以外の観光地などへ旅行したとすれば、経済効果はもっと高かったとも考えられる」と説明する。

 実際、期間中の県内の観光地には嵐ファンの姿が目撃されていた。日本三景で有名な「松島」のある松島町の松島観光協会は「中休みの21日には、嵐のファンの人たちが多く訪れていました」と話す。嵐ファンはコンサート参加日以外の日に観光地にも足を運び、地域経済を刺激してくれたようだ。

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