注文から1時間以内に商品を届けるというアマゾンの新サービス「プライムナウ」が始まりました。同社は、映画やドラマが見放題になるサービスにも力を入れており、他社よりも「お得感」を前面に打ち出して、顧客獲得を急いでいます。こうしたネット・サービスは今後、どのような展開を見せるのでしょうか。

プライムナウってどんなサービス?

 19日から始まったアマゾンの新しいサービスは、年会費3900円のプライム会員を対象に、アプリを通じて注文した商品を1時間以内に配送するというものです。1回あたり2500円以上の注文が条件で、890円の配送料がかかります(ちなみに2時間以内でよければ配送料は無料)。また注文は専用アプリからのみとなっており、今のところWebからの注文はできません。時間帯については、1時間配送の場合、朝6時から深夜1時までの時間に対応しており、2時間便では、朝6時から深夜0時までの2時間枠を使うことができます。

 食品や日用品、家電など1万8000点が揃っており、配送地域は東京都の世田谷区、目黒区、大田区、品川区、渋谷区、港区、杉並区、新宿区の一部です(世田谷と目黒は全地域が対象)。

一気に拡充する会員向けサービス

今年9月には、プライム会員向けに映画やドラマが見放題になるサービスを開始(ロイター/アフロ)

 このサービスは、年会費を払うプライム会員向けのものですが、このところ同社はプライム会員向けのサービスを一気に拡充しています。

 今年9月には、プライム会員向けに映画やドラマが見放題になるサービスを開始、今月18日には、100万曲の音楽が聴き放題になる音楽配信サービスをスタートさせました。

 同社がこうしたサービスを相次いで投入している背景には、有料会員の囲い込みを強化したいという思惑があると考えられます。各社がネット上のサービスを拡充しており、これに伴って差別化の方法も多様化しています。

 例えばアマゾンはネット通販という部分では楽天と競合し、さらに音楽配信分野ではグーグルやアップルと競合します。今回、聴き放題となるアマゾンの楽曲は約100万曲ですが、グーグルの音楽配信サービスは、3500万曲という圧倒的な曲数を誇ります(ただし、980円の月額料金がかかります)。

 サービス単体ではグーグルにかないませんが、プライム会員は音楽や動画サービスを無料で利用でき、1時間の配送サービスも使えるとなると話は変わってくるかもしれません。各社が同じようなサービスを揃えている場合、最終的な決め手となるのは、総合的なメリットであり、この点でアマゾンのサービス内容は突出しています。

 アマゾンのこうした包括戦略に対して、他社がどのような策を講じてくるのか要注目といえそうです。

(The Capital Tribune Japan)

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