でも本当に安心できるの?

 ただ、2次創作が非親告罪の対象外になったとしても、必ずしも安心はできません。昨年、漫画「ハイスコアガール」で他社のキャラクターを無断で使ったとして、大阪府警が発行元のスクウェア・エニックスを家宅捜索し、同社の担当者や漫画の作者らを書類送検(その後和解し、告訴取り消しで不起訴)しているのです。2次創作には原作者との信頼関係が必要で、悪質だと現状でも処罰される可能性があります。原作者からクレームを受けたら、すぐ2次創作を止めるなどの措置を取るべきなのです。

 現状の課題は、著作権侵害の原則を親告罪/非親告罪のどちらにするかが重要なようです。桑野弁護士は「原則として著作権侵害を非親告罪とする今の制度は維持しつつ、例外的に親告罪になる場合を定め、刑も重くするというのが、一番やりやすい法改正ではないかと思います」と話しています。

 同人誌などの2次創作物の制作はこれまでと同じように、原作者に配慮していれば問題はないでしょう。ただ、「2次創作」という概念が法律上どのように規定されるかは推移を見守っていく必要がありそうです。

(ライター・重野真)