今季の2軍監督は10人が新監督となった。

  今季のプロ野球キャンプは2軍にも注目が集まっている。ソフトバンクと日ハム以外の全球団で2軍監督の顔ぶれが入れ替わったためだ。とりわけ阪神のユニホームに28年ぶりに袖を通した“ミスタータイガース”掛布雅之(60)、殿堂入りを果たした巨人の“ミスター完投”、斎藤雅樹(50)、日米を股にかけて活躍したオリックスの田口壮(46)、引退したばかりの中日の“ミスターフルスイング”小笠原道大(42)ら現役時代に輝かしい実績を持ったビッグネームが監督就任したため、その手腕にファンの関心が集まっている。

 元スターを抜擢するメリットは、成功体験を持っている説得力と、そのカリスマ性だろう。
「現役時代に3割を打ったこともないコーチに教えられても、はあ?となる」と、本音を打ち明ける選手は少なくない。例え同じことを言われても、“レジェンド”に教えられると真剣に耳を傾けるものなのだ。そういうカリスマ性が、チームの体質を劇的に変え、選手の育成力を高めるかもしれないという期待感がある。
 
 ただ、近年、過去の名声だけにのっかかって理論や知識が浅い指導者は、選手に見透かされる傾向もある。指導者としての経験不足がチームの内外にハレーションを起こしてしまうリスクもある。ちなみに斎藤2軍監督は1、2軍の投手コーチ経験があり、掛布2軍監督もGM付き育成&打撃コーディネイターとして指導経験はあるが2軍監督となると共に初。田口、小笠原の両2軍監督は指導者としてユニホームを着ること自体が初。

 球団によっては、選手の育成を任せるだけでなく、将来の1軍の監督候補として、まず2軍で監督としての経験を積ませたいという狙いもある。メジャーリーグの方式ではあるが、日本でも過去に阪神の中村勝広氏、岡田彰布氏、ソフトバンクの秋山幸二氏、楽天の大久保博元氏らが、2軍監督→1軍監督の『王道』を歩んだ。今回の2軍監督の中では、オリックスの田口、中日の小笠原には、そういう球団サイドの思惑があると見られている。

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