[写真]北朝鮮核実験に抗議する参議院決議の採決を「棄権」した山本太郎議員。写真は2015年9月の参議院特別委での質問の様子(アフロ)

 北朝鮮による「核実験」と「ミサイル」発射に抗議する決議が先月と今月、それぞれ衆参両院で採択されました。

 参院本会議の採決では、「核実験」の決議に対し、自民党16人、民主党11人ら与野党の計30人が欠席、「生活の党と山本太郎となかまたち」代表の山本太郎議員らは本会議に出席した上で棄権しました。「ミサイル」への決議では、与野党の計12人が欠席・棄権。山本太郎議員は前回同様、棄権しました。定足数に達していれば「欠席」「棄権」はどちらも「意思表示せず」とみなされるので、全会一致の賛成という形は変わりません。欠席の多くは今年選挙を迎える議員でした。

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国会議員の「仕事」とは

 国会議員(衆議院議員と参議院議員)の仕事は、主に憲法で定められた通り「立法」、つまり法律を作る(「直す」「変える」も含む)ことです。「行政」トップである内閣総理大臣(首相)を選ぶのも国会にしかできず、首相自身も国会議員でなくてはなりません。

 法律案(法案)の多くは内閣が国会に審議をゆだねる内閣提出法案です。他に議員同士による議員立法もできます。法案はまず委員会で審議され、可決したら本会議で討論した上で採決します。原則として衆参両院で可決したら成立です。

 採決の方法は、「起立」「記名投票」「異議の有無」「押しボタン式投票」があります。記名投票は議長が必要と判断した際に行われ、たいていは「起立」です。「押しボタン」は参議院のみの方法で、賛成か反対のボタンを押します。山本議員の棄権は「ボタンを押さなかった」となります。

 したがって国会議員が法案採決で票を投じる場面があるとすれば、記名投票になった時です。賛成は白、反対は青の木札で意思表示します。目に見える形なので誰が賛成・反対をしたかハッキリわかる仕組みです。

 国会内の選挙も投票があります。先に述べた首相指名のほか、議長、副議長、常任委員長などで行われます。ただし議長は院の第一会派から、副議長は第二会派から、委員長は議長の指名が、それぞれ慣例となっています。

 冒頭で紹介した「決議」とは国会の意思表示です。衆議院の内閣不信任決議以外は法的拘束力がありません。「国会の意思」なので全会一致を原則とします。

 有名なのは参議院の問責決議で、仮に首相がこれを食らっても無視できます。内閣不信任決議だけは別で、採択されたら首相は衆議院の解散か内閣総辞職のどちらかを選ばなければなりません。

 山本議員は決議文が衆参で異なるという点や決議の内容が「勇ましすぎる」点を指摘しています。ただ衆参で内容が違うのは当たり前で、 決議は両院がそれぞれ、ないしは片方でも行われ、法案のような連続性を法的に担保されていません。独自でいいのです。