USJに「マリオ」登場も期待

USJにマリオが登場するのか?(写真はイメージ、提供:アフロ)

 任天堂は、大阪のテーマパークであるユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)とテーマパークにおける共同展開について基本合意に達したと明らかにしました。同社の人気キャラクターである「マリオ」を使ったアトラクションが登場する可能性が高まっています。

 任天堂の君島社長がこの合意について明らかにしたのは、2日に行われた決算発表の場です。君島氏は詳細を明らかにしませんでしたが、大阪のUSJに任天堂のキャラクターを使ったアトラクションが登場する計画であることはほぼ間違いないようです。同社は、従来のスタンスを変更し、自社キャラクターの外部展開について積極的に取り組む方針を明らかにしていました。戦略が大きく変わったことや、人気テーマパークであるUSJへの展開であることなどを考えると「マリオ」が登場する可能性が高いのではないかと業界関係者は見ています。

なぜこのタイミングで?

 任天堂は、スマホの台頭によって、主力のWiiUとニンテンドー3DSの販売不振に苦しみました。2014年3月期は、売上高が当初予想の9200億円から一気に40%減の5700億円まで落ち込み、営業損益は460億円の赤字となっています。岩田前社長は海外部門を中心にコスト削減を進め、15年3月期の決算は何とか黒字を確保しましたが、岩田氏は激務が影響したのか15年7月に亡くなってしまいます。急きょ、管理部門出身の君島氏が社長に就任し、新体制の構築に腐心してきました。ようやく新体制が落ち着きを見せ始め、攻めの展開として打ち出されたのが今回のUSJとの提携です。

 もっとも、テーマパークとの提携そのものについては以前から交渉が進められていました。昨年5月には、米国でテーマパークを運営し、日本のUSJにもライセンスを供与しているNBCユニバーサルおよびその事業部門であるユニバーサル・パークス&リゾーツとアトラクションを共同開発することで合意しています。その後、USJをNBCユニバーサルの親会社であるコムキャストが買収したため、USJとも同様の提携を行う運びとなったわけです。

 任天堂はハードメーカーとしての色彩が強く、ハードの強みが失われてしまうと全社的な競争力も低下してしまう可能性があります。同社は新しい展開の一つとしてスマホ向けのアプリ「Miitomo(ミートモ)」を昨年10月に発表していますが、今後の中核事業として位置付けたいのは、やはり現在開発中の次世代ゲーム機NXでしょう。スマホ向けアプリの開発やキャラクターの外部展開は、最終的には同社のハードウェア・プラットフォームを強化する役割を担うことになりそうです。

(The Capital Tribune Japan)