真剣な表情でキャンプを取材する山本昌氏(写真・黒田史夫)

 引退したばかりの元中日のレジェンド左腕、山本昌氏(50)が、“50歳の評論家1年生”として精力的に沖縄、宮崎のキャンプ地を飛び回っている。その山本昌氏の印象に残った気になるチーム、選手を聞いてみた。

――32年間もユニホーム姿で立っていた2月1日の沖縄のグラウンドにスーツ姿でいるのは、複雑な心境では?
「やはり違和感がありますよ。みんなが走っている姿を見て、『いいなあ』『うらやましいな』と思いましたね。もちろん『やりたいなあ』とも」

――51歳で、まさかの現役復帰だ?
「いやいや。それは失礼。顔を合わす多くの人に『まだできたでしょう』と言っていただきますが、自分で決めたんですから、こればかりはしょうがないこと。トリプルスリーを達成する若い選手が出てきた時代に、抑えるイメージが沸きません(笑)」

――ところで他球団のキャンプを見ることを楽しみにしていたよね? 
「ドラゴンズ一筋だったので新鮮なことばかりです。ブルペンの環境ひとつ取ってもドラゴンズは広々としていましたが、阪神の宜野座はこじんまりとしていて、球団ごとにこうも違うのかと。ブルペンで受けるキャッチャーの声の出し方まで、ヤクルトとドラゴンズでは違っていて興味深かったです。
 現役時代に練習したことのないサインプレーをしているチームもありました。阪神は、ピッチャーの練習の最後にあるランニング強化メニューを選択制にしています。4日間のワンクール間にやるべき4つのメニュー(A、30m×2本、下半身ウエイト、B、100m+100mウォークを10から14本、C、35秒以内の200mを100秒休憩で10から14本、D、8秒以内の20mを22秒休憩で5本×2セットなど)が決まっていて、そのどれをいつ選択するかは選手が決められるんです。ピッチャーは、投げ込む日やノースローの日など選手個々に疲労度が違うので全員に同じ負荷のトレーニングを課すのは問題かもしれません。なかなかいい方法だなと。色々と勉強をさせてもらっています」