Windoes7とWindows8.1ユーザーを対象に、Windows10の無償アップデートの提供がスタートしたのは2015年7月。これは16年7月28日まで無料で提供され、一度デバイスのアップグレードを行えばハードが壊れるまで使い続けることができます。 さらに、この2月からはWindows10が「推奨される更新プログラム」となり、自動更新されるようになりました。 なぜ、ここまで新しいOSの普及を促すのでしょうか? IT分野の事業開発に携わる、企(くわだて)のITコンサルタント、渡辺聡さんに話をお聞きしました。

アップグレードを積極的に促すのは、セキュリティリスクへの対応

Windows10へのアップグレード、いますぐやるべき?(写真提供:ロイター/アフロ)

 「マイクロソフトがここまで細かにOSのアップグレードを促すのは、今回が初めてです。背景には、近年のサイバー攻撃の深刻化があります。ウイルスなどの攻撃はウイルス対策ソフトである程度カバーができますが、OSの脆弱性を狙った攻撃はウイルス対策ソフトでは防げないこともあります。また、Windows7のサポートは15年1月13日(米国時間)で終了しており、それ以前のOSもすでにサポート対象外。サポートされていないOSはセキュリティリスクが高くなるため、それを防ぐにはOSを最新の状態に維持することが大切です。そのため、これほどまでにWindows10への移行を推奨しているのでしょう」(渡辺さん 以下同)

 サポート切れのOSを使い続けることは、クレジットカードなどの個人情報などが流出したり、企業の機密情報が漏えいしたりするなど、さまざまな危険をはらんでいます。特に、企業の場合は被害が取引先などにも及ぶ可能性があり、情報流出が起こってしまえば社会的な信用を失墜しかねません。

 とはいえ、新しいOSはソフト側の対応が間に合わず、トラブルも多いと聞きます。どういったタイミングで導入するのがよいのでしょうか?

 「Windows10は提供がスタートして半年以上経っているので、個人レベルなら現段階で導入するのはそこまで問題はないでしょう。また、日常的に使用しているソフトやサービスがWindows10に対応していないケースもあります。どうしてもこれが動かないと困るというソフトがある場合は、Windows10に対応しているかを事前に確認することをオススメします。Windows8を使っている人ならまだサポートが適用されるので、それらがWindows10に対応したら切り替えるのがよいと思います。ただ、Windows7以前の人はサポートが終了しているので、前述の通り早めに切り替えた方がリスクは小さくなります」

 一方、企業の場合は次のような注意が必要だそう。

 「企業規模にもよりますが、特定の業務システムが動かないなどが起き得るため、情報システム部門、あるいはシステムサポートを受けている会社との確認が必要です。自社用の情報システムを構築していない場合、既存の業務パッケージをそのまま利用している場合は、ソフトの提供元に確認の上、問題ないならWindows10に更新可能です」