かつてのカープの4番、栗原は、楽天で戦力外からの再スタートを切った

 新天地の楽天で、野球人生をかけたキャンプを送っているのが、元広島の栗原健太(34)だ。練習試合、オープン戦では、シーズン中の「右の代打」を想定した起用をされているが、「結果にこだわっていく。どんどんアピールしていきたい」との姿勢で、ファーストストライクを見逃さぬ積極バッティングが光る。

 21日の中日とのオープン戦でも、途中で代打起用され、8回二死二塁で巡ってきた二度目の打席では、中日の5年目、西川健太郎からレフト前へヒット。二塁走者は憤死したが、「ゼロからの出発」という決意を込めて背番号「0」を背負った栗原は、その存在感を示した。

 かつてはカープの顔だった。
 1999年に日大山形高からドラフト3位で広島に入団すると、5年目に開幕スタメンに抜擢され、2006年からは、不動の4番として4年連続20本以上の本塁打を記録。2008年には、打率.332、23本、103打点の数字を残し、2009年にはWBCの日本代表にも選ばれ決勝戦ではスタメンに名を連ねた。投の前田健太、打の栗原健太の“ダブル健太”といわれた時代だった。

 だが、2012年に右肘を痛め、手術、リハビリを余儀なくされると、本来の打撃を見失い、2013年5月以降、1軍出場機会は、一度も得られなかった。昨年オフには球団サイドから戦力外通告を受けたが、今後の身の振り方についての決断は委ねられ、「まだやれる気持ちがある」と、他球団でのプレーを求め自由契約を申し出た。東北出身の栗原には、地元とも言える楽天から声がかかり入団テストという形で楽天の秋季キャンプに参加、見事合格し新たなユニフォームに袖を通すことになったのだ。

 栗原は、今までの自分との決別を覚悟した。入団決定後から、すぐに打撃フォームの修正に取り掛かった。
「トップが浅めなんです。テイクバックがとれずにあわててしまう。しっかりとトップを作ること。そうでないとフルスイングにつながらない」
 往年のフルスイング打法を取り戻す試みである。