“ラグビー”が小学校の体育の授業に導入され始めていることを知っていますか? とは言っても、これは昨年のワールドカップで日本代表が活躍した本格的な“ラグビー競技”ではなく、「タグラグビー」というスポーツ。2011年から小学校の学習指導要領に例示され、体育の授業でも行われるようになっています。ラグビー・トップリーグの東芝ブレイブルーパスは今季、地元の東京・府中市内の小学校で「タグラグビー教室」を行ってきました。タグラグビーとはどんなスポーツなのでしょうか。ブレイブルーパスの「教室」をのぞいてみました。

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「タックル」や「スクラム」のないラグビー

[写真]「タックル」や「スクラム」はなく、タグを取られないように相手ゴールにボールを運ぶ

 タグラグビーとは、ラグビーというボールゲームから「タックル」や「スクラム」、「ラック」「モール」といった身体接触の要素をすべて排除して、幼児や児童でも安全に行うことができるように工夫されたゲームです。タックルの代わりに、腰の両サイドにつけたベルト(タグ)を取られないように相手のゴールにボールを運ぶというもので、接触プレー(コンタクトプレー)がないので、男女混合でもできる、体育科に適した学習教材です。

 学習指導要領にタグラグビーが例示された理由には、「子どもたちに素早い動きが身に着くという狙いがあるのではないか」と、タグラグビー教室が行われた四谷小学校(府中市)の箱崎高之副校長は話します。また、ルールも簡単なので、低学年の子どもたちでも親しみやすいスポーツだといいます。

「しっぽ取りゲームの延長のような感じで、ルールも単純なのでみんなにわかりやすいですね。子どもたちも楽しそうにやっていますよ」(箱崎副校長)

「子どもたちがラグビーを好きになってくれれば」

[写真]すっかり子どもたちと打ち解けた様子の崩光瑠選手

 同小で行われたタグラグビー教室には、次の試合に出場予定のないブレイブルーパスの選手とスタッフ、コーチを含めた9人が訪れました。授業のプログラムは、チームのスキルディベロップメントを務める高木貴裕コーチが中心となり考え、学校と相談をした上で決めています。

 “先生”を務めたWTB伊藤真選手は「ただ楽しいだけでなく、みんなで協力することの大切さを学んでもらえるように心がけています」と指導する上で気を付けていることを話します。子どもたちは体の大きな選手にしがみつくなどして、打ち解けていました。選手たちも、チーム内で呼ばれているあだ名を書いた名札を付け、子どもたちが親しみやすいように工夫しています。転んで泣いてしまう子どもの肩を抱き、励ます姿も見られました。

「チームのスクールで子どもたちと接していますし、子どもたちに教えることは慣れています。楽しかったと言ってもらえると元気をもらえます。子どもたちが少しでもラグビーを好きになってくれれば嬉しいです」。(伊藤選手)