50歳まで現役を希望するイチローの敵は動体視力か(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

 フロリダの地元紙「サン・センチネル」が、現地時間25日、「イチローが“最低”でも50歳までプレーしたいと言っている」というタイトルの記事を掲載した。
 フロリダ・ジュピターでキャンプインしているイチロー(42)は、メジャー現役最年長だが、メジャーでも注目を集めていて、どれくらいまでプレーしたいか?の質問に、「最低でも」と強調して「最低でも50歳」とイチローが語ったことが紹介された。

 同記事ではNHL(プロアイスホッケー)のフロリダ・パンサーズに所属する44歳のヤロミール・ヤーガーが、イチローと同じく50歳まで続けることを目標としてプレーを続けていることと比較。2人の練習に対する準備に共通点があるとして、マッティングリー新監督の「イチローのワークアウト(練習)はもはや伝説の域である」というコメントを引用して、イチローのワークアウトのルーティン、打撃の基本練習や守備ドリルなどの練習量も、ヤーガーと似ていることを指摘した。ちなみにヤーガーは、チェコ代表として長野五輪で金メダリを獲得、昨年、チェコ代表に復帰し5度目のオリンピックを目指しているチェコの英雄だ。

 同記事では「スタメンであろうと、控えであろうと、私の準備になんら変わりはない。私のゲームへのアプローチ方法は、すべて同じなのだ」というイチローの哲学をあらわすようなコメントを紹介した上で、クレイグ・デイビス記者は、彼が50歳でそれを続けていても、なんら驚きはない、という言葉でレポートを結んだ。

 先日、オリックスの宮内オーナーが聞いた伝聞として「背番号の51歳までプレーを望んでいる」ことも報道されたが、果たして50歳を超えてのプレーは可能なのか。

 レジェンド、山本昌は50歳までプレーしたが、何日かに一度登板する投手と、打って走って守ることを続ける野手では、運動量も、求められる技術も違ってくる。

 サプリメントなどトレーニング知識に関する第一人者である「桑原塾」の桑原弘樹・代表は「理論上、肉体面では50歳までのプレーは可能だと思います。老化防止の意図を持つトレーニングは細分化されますが、筋力は維持できます。つまりバットスイングスピードやスローイング、走力はキープできるのです。年齢と共に衰えるのは動体視力と心肺機能です。野球という競技に心肺機能の影響はそうないので、問題はむしろ動体視力でしょう。
 目と耳で感じた情報を脳で処理して筋肉に命令するわけですが、その最初の入り口で誤差が生まれると、あらゆる部分にギャップが生まれてしまいます。イチローさんは、動体視力を維持するためのアプローチをしていると思いますが、あらゆる肉体の変化をどうアレンジして技術に落としこむかが、年齢を重ねてプレーを続ける上ではポイントでしょうね」と言う。