人気アニメ「進撃の巨人」が今年1月からNHKのBSプレミアムで再放送されている。

 同アニメは、そもそもは2013年の4月から9月まで大阪のMBS(=毎日放送)などで放送されていたが、時を経てNHKで再放送されることになった。

 また、NHKでは第1期が同年1月から3月までTOKYO MXテレビや読売テレビ、テレビ愛知などで放送されていたアニメ「ラブライブ!」のEテレでの再放送も1月から行い、アニメファンの話題を集めている。

昔からアニメを大切にするNHK

 アニメ事情にも詳しい芸能評論家の三杉武氏は語る。

 「元々、NHKは『未来少年コナン』や『ニルスのふしぎな旅』、『太陽の子エステバン』、『ふしぎの海のナディア』などアニメ史に残る名作を自社で手掛けており、アニメを大切にしている局と言えます。それに加えて、近年は局を代表する『NHK紅白歌合戦』でアイドルや声優を重宝し、アニソン関連のアーティストを出場させたり、当時グラビアアイドルだったリア・ディゾンを出場させたりと、若者やいわゆるオタク層の視聴者獲得に力を入れている局全体の施策も見受けられ、制作だけでなく、“放送”にもかなり力を入れている印象です。『進撃の巨人』に関しては、13年に主題歌を担当した『Linked Horizon』が『紅白』に出場している縁もあり、“満を持しての再放送”とも言えるでしょう」

 そうした中、気になるのはアニメの再放送事情だ。

 アニメ作品はドラマやバラエティー番組などに比べて、当初放送されていた局とは別の他局で放送されやすい印象を持つが、その背景にはどういった事情があるのか?

ドラマやバラエティーに比べるとテレビ局の影響力が少ないアニメ

 アニメ専門誌の編集者はこう語る。

 「ドラマやバラエティー番組がテレビ局主導で制作されるのに比べて、アニメ作品は制作会社や広告代理店、制作委員会などの制作の比重が大きいことが関係していると思います。例えば、人気アニメの『機動戦士ガンダム』は名古屋テレビのほか、創通エージェンシーや日本サンライズが制作に携わっており、名古屋テレビ以外のさまざまな地方局やインターネット動画配信サービスで“再放送”されています。『ドラえもん』も、いまでこそテレビ朝日のイメージが強いですが、1973年に放送された第1期シリーズは日本テレビ動画が制作し、日本テレビで放送されていました」