北朝鮮の核実験や「ミサイル」発射実験など、朝鮮半島情勢が不安定化する中、アジアプレスの大阪オフィス代表である石丸次郎氏が2日午後3時から、東京の外国特派員協会で記者会見した。

 アジアプレスのサイトよると、石丸氏はこれまで、北朝鮮取材は3回、朝中国境地帯での取材は約75回を数え、800人を超す北朝鮮の人々へのインタビューを行なってきた。

【中継録画】アジアプレス・石丸次郎氏が会見 北朝鮮国内の状況を語る

北朝鮮の取材方法について

アジアプレス・石丸次郎大阪代表による北朝鮮の現状について

石丸:皆さん、こんにちは。よろしくお願いします。石丸と申します。今日はたくさんお集まりいただきましてありがとうございます。国連安保理で経済制裁が今日の日本時間の晩に通過する見込みになってます。もうご存じのように1月6日に核実験、そして2月の7日ですか、ロケット発射をしたことに対するものです。この経済制裁の影響は、どういうものの中で出てくるのか、それを予測するのはなかなか難しいんですけれども、そのお話を少ししたいと思います。

 それから北朝鮮の中の人たちが、各実験あるいはロケット発射、そして金正恩政権に、どういういま、思いを持っているのか、どう考えているのかについても取材したことをお話したいと思います。

 それではまず最初に私の取材の方法について、お話をしたいと思います。はい、ちょっと地図を見ていただけますでしょうか。これ北朝鮮ですね。北朝鮮と中国は鴨緑江、Yalu RiverとTumen Riverこの2本を国境としています。

 この中国側の国境地帯にずっと私は通って、そして合法、非合法で中国に出てくる北朝鮮の人たちとこの20年ずっと会ってきました。私自身も95年、97年、98年の3回、北朝鮮の中に入りました。この中で、皆さんの中で北朝鮮に行ったことのある方、ちょっと手を上げていただけますか。4人ですね。行った経験のある方は共通して感じたことだと思いますが、まったく自由な取材はできません。寝てる時間以外は、ガイドという名前の監視がつきます。

 で、それでその私がこれではもういつまでたっても北の中がどうなっているのかっていうのは、取材に限界があると思いました。で、それで私が選択したのは、北朝鮮の人たちと一緒に取材チームをつくって、それで彼らに中の調査をしてもらうという方法です。

 北朝鮮に入ったわれわれ外国人はその北の中の、言ったら核心ですね、それに近づこうと思っても高い高い壁があって、いくら努力をしてもいくらお金を積んでもその壁の向こう側を見ることもできない、人と会うこともできない現状があります。

 それで北朝鮮の中の人たちとチームをつくって取材をするという方法を、この13年ほどやってきました。
 それで私がずっと心掛けているのは、2つあります。1つは強い証拠力を持って世界に発信したいということですね。で、2つ目は北朝鮮の中の人たちに、実際に取材をしてもらう。ジャーナリストとして育っていってもらいたいということです。

 それで日常的に連絡をいま、どうやって取ってるのか、ということをちょっとご説明したいと思います。この2本の国境の川を越えて中国の携帯電話を中に入れています。これまで中に入れた携帯電話50~60台にはなると思います。で、その多くはどっかに売り飛ばされたりなくなったりすることが多かったんですけれども、いま現在10台ほどが稼働しています。最近はスマートフォンを入れています。で、スマートフォンだと通話以外にも写真とかそれから音声を送ってくることができます。メッセージ、文字のメッセージもできます。はい、それでは本題に入っていきます。
 
 まずお聞きいただきたいのは、2月のこれは8日に北朝鮮の中の人と通話したときの音声です。で、これは北部地域の女性です、相手は。で、聞いたのは核とミサイルについて、核とロケット発射ですね。それと金正恩政権についてどう思うのかという話を聞きました。で、ほか同じような質問をたくさんの人に電話で聞いたんですけれども、ほとんど内容が同じでした。で、それで今日ご紹介する人を1つの代表例として皆さんにお聞きいただきたいと思います。