最近は日本でも男女平等が意識されるようになってきましたが、政治家の失言で女性差別に関するものは少なくありません。

【連載】政治家失言暴言録

鈴木章浩議員(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

 2014年4月、衆議院総務委員会で日本維新の会の女性議員が人口減少対策について質疑を行っていた際、自民党の大西英男議員は「子どもを産まないとダメだ」などとヤジを飛ばし、その後、謝罪に追い込まれました。同年6月、今度は東京都議会で晩婚化や晩産化対策について質問した塩村文夏都議に対し、「自分が早く結婚すればいいんじゃないか」「まずは、自分が産めよ」などのヤジが飛びました。当初は誰がヤジを飛ばしたのか不明でしたが、自民党の石破幹事長(当時)が、発言者は自ら名乗り出るべきだと述べ、5日も経ってから鈴木章浩議員が名乗り出て謝罪しています。

「サイン、コサインを女の子に教えて何になる」

 2015年には伊藤祐一郎鹿児島県知事が、高校教育のあり方を議論する会議の場で「サイン、コサインを女の子に教えて何になる」と発言しました。伊藤氏はその後「口が滑った。女性を蔑視しようということではない」と発言を撤回しています。同じ年には、江口克彦参議院議員が、国会における質疑の中で「女性は扱いにくい」「女性は自分の好みの男性からハグされるとセクハラではないと言う」などと述べ、女性への配慮を欠いた発言として批判を浴びました。

 ほとんどのケースで、本人が発言を撤回し謝罪していますから、こうした発言は社会的に許容されないという自覚は持っているようです。それにもかかわらずこのような発言が繰り返し出てくるというのは、一部の男性政治家は女性に対して何か特別な感情や意識を持っているのかもしれません。

「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい」

 こうした発言は昔も今もあまり変わっていないようです。石原慎太郎前東京都知事は2001年、週刊誌のインタビューにおいて、他人の発言を引用する形で「閉経してしまって子供を生む能力がない人間が長生きしているというのは地球にとって非常に悪しき弊害」と発言し、訴訟にまで発展しました。2003年には太田誠一衆議院議員が、大学生らによる女子大生集団強姦事件について「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい。正常に近いんじゃないか」と擁護するような発言を行い、批判を浴びています。

 女性差別の発言をしたわけではありませんが、政治家として育休を取ることを宣言し話題となった自民党の宮崎謙介衆議院議員は、妻の出産直前に女性タレントと自宅で密会していたことが報じられ、議員辞職に追い込まれました。女性問題では、愛人の存在が発覚したことで、結果的に短命内閣に終わってしまった宇野宗佑元首相のケースが有名です。

 さらに時代を遡ると、鳩山一郎元首相の盟友と呼ばれ自民党誕生の立役者としても知られる三木武吉(ぶきち)衆議院議員が傑作ともいえる発言で状況を打開しています。三木氏は、家賃を2年滞納している、愛人が4人いるなど批判されましたが、「正確には3年滞納している」「愛人は4人ではなく5人」「情があるので、別れられない」と豪快に答えています。今の時代では許容されないでしょうが、当時はこの発言に対して拍手喝采となったようです。

(The Capital Tribune Japan)