2016年の春節休暇でやってきた中国人観光客(写真提供:アフロ)

 日本でもすっかりおなじみになった中国の正月休暇「春節」。今年は2月に入ると都内や日本の観光地では中国語表示が急に増え、百貨店や家電量販店などは、万全の対策で訪日中国人観光客の「爆買い」に受けて立つ様子が報道されていました。

 春節が爆買いのピーク、と思われがちですが、それは半分当たっていて半分はそうではないとも言えます。2014年と15年の2年間分の訪日中国人旅行客の月間推移を見てみると、それがよくわかります。

本当の「爆買い」はこれから? 夏に向け増え続ける中国人観光客 ピークは7月と8月

訪日中国人旅行客の月間推移

 そもそも爆買いは、15年1月に日本政府が中国人に対するビザ発給要件を緩和したことを受け、訪日中国人旅行客が急増したことで始まりました。たまたまその直後に春節(15年の春節は2月18日)を迎えていたため「春節には中国人がたくさんやって来て爆買いする」というイメージが定着したのかもしれません。

 その後の推移を見てみると、直後の3月こそ減少しているものの、4月以降は春節のある2月の数値を毎月上回っており、7月と8月に50万人を超えてピークを迎えます。ビザの発給要件緩和以前の14年の推移を見ても、春節に該当する時期は年間を通じて訪日旅行客が最も少なく、昨年と同様に7月と8月にピークを迎えています。

 中国の代表的な長期休暇は春節のほかに毎年10月1日から1週間程度の国慶節(こっけいせつ)があるのですが、これも決してピークとは言えない数値です。つまり、春節や国慶節の長期休暇はその1週間でこそ一定数の訪日旅行客が集中しますが、月間で見ると爆買いのピークではないと考えられるでしょう。

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