ソフトバンクの孫オーナーは、プロバスケットのトップパートナー会見で、金満野球という批判に反論を展開した。

 ソフトバンクグループの代表でプロ野球福岡ソフトバンク・ホークスのオーナーである孫正義氏が10日、新プロバスケットリーグのB.LEAGUのトップパートナー決定会見でホークスの経営に触れ、“金満野球”と叩かれているチーム補強に関する批判の声に反論した。

 スポーツにスポンサードすることに企業にどんなメリットがあるのか? 
 いわゆるスポンサーメリットについての質問に孫オーナーは、2005年にダイエーから買収したプロ野球のホークスを例に出して返答を始めたが、その一語りは徐々に熱を帯びた。

「10年前からホークスの経営を始めていますが、その決定をするときに取締役会でほぼ全員が反対なんです。私が強引に押し切って突入しました。今、同じ議論を取締役会でしたら誰一人反対はしないでしょう。それくらいやってよかったんです」

 当時、東京など首都圏でのソフトバンクの携帯電話事業のマーケットシェアは右肩上がりだったが、地方においてのシェアはまだ低く、特に九州が苦戦していたという。だが、ホークスというプロ野球チームを持ったことで、みるみる九州、特に福岡のマーケットシェアが増えた。

 利益に換算すると200億、300億に及ぶもので、本来は企業名を出さないNHKでもソフトバンク・ホークスという名前が、毎日のように試合の度に放送されることでブランドの認知度が急上昇。社内のマーケット部門で、それらの露出度をテレビや新聞の広告費に換算すると、年間400、500億円のプラス効果があったという。

 それらのプロ球団を持ったことのクライアントメリットを説明していた孫オーナーは、質問もなかったが、突如、自らソフトバンク・ホークスにとって“タブー”のキーワードを口にした。ソフトバンクが、連続日本一を果たしたときに、一部のファンやメディアから浴びせかけられた“金満チーム”という批判ワードだ。

「金満チーム、かつてのジャイアンツを上回るくらいに、お金を使って(選手を)獲得していると表現されますが、実はパ・リーグは始まって以来、70年ほどすべての球団が赤字でした。過去1チームも黒字ではなかった。しかし、ソフトバンクは最初の数年は赤字でしたが、ここ数年は毎年、数十億円の利益が出ています。各(他)球団は、所有企業の広告代で(赤字を)補填しています。ソフトバンクは、本社からの広告補填なしで、球団経営が黒字です。その黒字を選手、監督、スタッフに還元することをやっています。いわゆるオーナ企業の側からのお金で、金満している事実はないのです」